見出し画像

共感を越えて。土曜の夜は有楽町。

noteに初めて文章を書きます。深夜ラジオを聞き始めたきっかけと共感について。

5年前のとある木曜の夜、いつも見ているテレビ番組をつけた。テーマは「マイナス思考芸人」。

学生時代、私は自分のことを「ネガティブ」だと決めつけ、何かを諦めたりししていた。しかし、社会人としてある程度仕事をしていくうちに、そんなことを考える余裕はなくなり、目の前のことに必死になるしかなかった。

ずっとそう思っていたのに、テレビ画面の向こう、カラフルなセットで語るひとりの芸人さんの話を聴き、すごい勢いで首を振らずにはいられなかった。最初は「共感」、次にもっと彼のことを知りたいと思った。

私はテレビに出ている人のパーソナルを知る一番の手段がラジオだと知っていた。中学生の時に、MDコンポのチューナーを窓の近くまで引っ張り、朝鮮語と文化放送を同時受信して、たまにクリアに聴こえたときにガッツポーズをした過去だってある。

iPhoneで彼のことを調べたら、すぐに土曜の夜に有楽町でお話していることを知った。

耳を傾けると、すぐに夢中になった。2時間があっという間だった。仕事が終わり、家に帰ると遡って、遡って、聞き続きる。(手段は内緒です。)

私のツイッターには2015.5.30「私、リトルトゥースになった」と記載あり。この頃には胸を張って、リスナーだと言えるほど聴いたのだろう。(言わずもがな、リトルトゥースとは「オードリーのオールナイトニッポン」のリスナーの統一的な愛称です。)

ラジオの一番の魅力は語り手が何のフィルターも通さずに、思ったことをそのまま伝えてくれることだと思う。

若林さんという人は、よく考え、悩み、時には怒りながら、様々な出来事を通して感じたことを相方に話し続ける。それは私が日常生活でモヤモヤしたことを言語化してくれているようで、共感してしまう。時折考える余裕が無くなり、諦める私の心を溶かす。そして、いつもピンクベストの相方は、ベストを脱ぐと胸は張らないが、とても優しい。

だから心地良くて、日曜日の午前に、床に散らかったものを片付け、洗濯機を回しながら、耳を傾けると、部屋が元に戻るのと同時に私の心があるべき場所に戻っていく。そんな貴重な日曜日の午前を5年間もいつもありがとう、と心から思っている。

ふたりの根本は全く変わらないが、驚くほど成長(というと生意気言ってんじゃねーよと言われてしまうかもしれませんが、)し続けているのを感じる。30代でも変わっていくことを楽しみにできる象徴だとも思っていた。

そんな日々に変化が起き始めているのは一年前からだ。

ふたりは私より実年齢で先輩ですが、若林さんの著書「社会人大学人見知り学部卒業見込」では、2009年を社会人一年生と書いているから、社会人歴でいうとちょっとしか変わらない。それ故の共感も多かった。

にもかかわらず、ふたりとも結婚をして、ついに春日さんからダディになったと今朝報告された。めでたい!!

完全に一歩ではなく、十歩くらい先を歩いている。彼らに対して恋愛対象ではないのは最初からだけど、仲の良い女友達の幸せを聞いているくらいちょっと切ない。

ここからは私の挑戦だと思う。共感を越えたい。私が若林さんに惹かれたのは自身の想いを言葉にしてくれたから。もっともっと色んな人と向き合って、諦めずに自分を持つことで、他者を許せる人になりたい。同じことを思わなくても、互いの違いを楽しみたい。

そして、土曜の夜に有楽町から発信される近況と、学生時代からのたわいのない話を聴き続け、変わることと変わらないことを教えてもらいたい。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?