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イタリアLIVE事情

日本とは異なる、イタリアのLIVE事情とは?

まずはチケット入手
インターネットで海外からもお買い物ができる時代、もちろんコンサートチケットも日本にいながらにして入手可能。
イタリア最大手のチケット販売サイト TicketOne
スポーツ観戦、観劇、映画、展覧会・美術展などのチケットも販売している。
日程と都市で検索もできるので、イタリア旅程中のイベントを探すこともできる。
なお、イタリアでは日本のような抽選販売はない。
席種もスタジアムのような大会場では10種以上あり、また指定席の場合は購入時に席も選べるので、納得のいく価格・席で参戦できる。
入場整理券的なものも存在しないので、自由席やステージ周りのスタンディングスペースについては早い者勝ち。ファンクラブの優先入場で当日開門前から長時間並び、開場と同時にステージまで全力疾走して場所取りをすれば、かぶりつき参戦も可能である。
また、イタリアには日本のようなコンビニ発券というシステムはなく、購入したチケットは自分でプリントアウトするのが主流だが、徐々に電子チケットに移行しつつある。以前は当日会場での引き取りもできたが、プリントアウト方式および電子チケットの普及によって、消滅しつつあるようだ。
もちろん、公演によってはチケットを発送してもらうことも可能だが、国際宅急便代として50ユーロくらい別途負担しなければならない。

《プリントアウトしたチケット》

開演時間と終演時間
イタリアのLIVE開演時間は遅い。
21時開演がふつう、ライブハウスでは22時スタートだったりする。
夏の野外コンサートでは、ちょうど陽が没する21時ころ、徐々に夕闇が迫るなかでの開演になるのでわくわく感マシマシになる。
始まりが遅いので当然、終わるのも遅い。
23~24時くらいに終演となる。
深夜の終演でも帰りの足の心配はご無用。
臨時バス、臨時電車が運行する。
イタリア全土から集客する大コンサートの際はプルマン(長距離バス)も運行するので、遠方から当日の早朝出発して終演後そのまま夜行で帰ることもできる。

ペットボトルのふた
入場時の手荷物検査は日本と同様。
大きな荷物を持っていると丁重に探られるので、荷物はコンパクトが吉。
長傘、自撮り棒の持ち込み不可の会場もある。
非常に困惑するのが、入場の際ペットボトルのふたを没収されること。
テロ対策と思われるが、イベント会場内で購入する場合も、ふたを外して渡される。
携帯や保管に不便きわまりないので、予備のふたを持っていくようにしているが、テロ対策だとしたら、あまり意味がないのではなかろうか。

コンサートグッズ
LIVE
会場で販売されるコンサートグッズは、Tシャツ、キャップ、キーホルダー、マグカップなど実用的なアイテムが中心で、あまり種類は豊富ではない。Tシャツは公演によって1種類の場合も数種類販売されることも、レディースサイズやベビーサイズ(!)が販売されることもある。ペンライトのような応援グッズ的なものはない。
特筆すべきはファシャFASCIAと呼ばれるリバーシブルの帯。ハチマキのように頭に巻く。ライブ映像をご覧いただければ、多くのファンが身につけているようすが見られる。ツアーの場合は、開催地ごとに都市名がプリントされたFASCIAが販売されることもある。

《FASCIA。画像は公式ショップ より拝借》


撮影OK
日本ともっとも異なるのが、公演中の写真・動画撮影がOKなこと。
なので、参戦者によってLIVEのもようがYouTubeにアップされるので、参戦できなかったLIVEの様子も雰囲気を味わうことができる。
FacebookやインスタでLIVE配信もできる。
おおらかというか雑というか・・・

大合唱!
イタリアのコンサートでは最初から最後まで、とにかくいっしょに歌う!歌いまくる!
「聴く」ためではなく「歌う」ために、LIVEに参戦するようだ。
しっとりしたバラードなどはじっくり聴き惚れたい気分にもなるが、近隣の参戦者の調子っぱずれな歌声が耳に入ったりして、「ちっとは聴けー!」と言いたくなることもある。
それでも、アーティストにとっては(少なくとも、わがLigabueにとっては)、出たばかりのアルバム収録曲の歌詞を完璧に覚え、いっしょに歌ってくれるのは、このうえなくうれしいらしい。

いちゃいちゃカップル
LIVEにはお友達グループで参戦というのがもっとも多いようだが、家族連れ(未就学児連れも!)、カップルでの参戦も目立つ。おひとり様は少数派。
日本では見られない光景は、LIVEの最中にいちゃいちゃするカップル。いちゃいちゃするのは他所でやれと思うのだが、ラブソングに感極まって、パートナーと抱き合ったり、ちゅーしたり。DVD映像にしっかり収められてしまったりする。彼氏に肩車してもらって、群衆の頭上越しにステージを見ようとする彼女も見かける。日本だったら非難轟々かも。

ファンとの距離
推しに会いたい、見たい、近づきたいと思うファン心理はいずこも同じ。
LIVE会場での入り待ち、出待ち、はたまた遭遇を期待して、彼が暮らす街コレッジョCorreggioを訪れるファンも多い。
LIVEの前後でも、事情と状況が許せば、サインはもちろんのこと、気さくにツーショットで写真撮影に応じてくれる。
イタリア式にハグもしてくれる!
こちらも、おおらかというか雑というか、日本に比べてファンとの距離は近い。

※以上、筆者の個人的経験にもとづく情報ですので、アーティストやイベントによって異なることがあるかもしれませんが、あしからず。

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