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世界遺産紹介(3)大浦天主堂(長崎県長崎市)

みなさんどうも!
ブログに寄っていただいて感謝いたします。

早速ですが今回も、世界遺産にまつわるブログを、作っていきたいと思います。
(前に別の場所で公開したものに少し手直しを加えさせていただきます)


概要

長崎市の山手地区。市街地から少し離れた、高台に教会があります。
その名は大浦天主堂(おおうらてんしゅどう)。天主堂とは教会堂、つまり教会の建物を指す言葉のようです。
その大浦天主堂ですが、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として、キリシタンの方々が暮らしながら密かに信仰を続けていた、教会を含む集落、「島原・天草一揆」の舞台となった原城跡など12の構成資産と共に、2018年に世界遺産に登録されております。


原城跡。南島原市にあります。
(無料素材サイトより引用)


地元長崎の世界遺産

そうです、私は長崎出身。なんですが・・・
実は大浦天主堂の中に入ったのは、ごく最近。だいぶ大人になってからでした。
若い頃は中に入って見学とか、あまり興味がなかったりしたんですよね。
よく考えると本当に申し訳ない話。
関係者の皆様すみません、というところですね。

ある程度年を重ねてから初めて見学してみると、「もったいない、もっと早く来ればよかった」と思うと同時に、「自分の生まれた地域にこんな歴史があったんだ」って知ることができました。

実はこの写真を撮る少し前に、すぐ近くにある旧グラバー邸宅(クラバー邸)にも訪れていまして、勉強になりました。
実はグラバー邸も、「明治日本の産業革命遺産」として2015年に世界遺産に登録されているのですが、こちらはまた改めて紹介しますね。

グラバー園。
こちらは私が撮影したものです。
また改めて別のブログで紹介します。

歴史的な出来事

大浦天主堂に話を戻しましょう。
キリスト教の歴史上、重要な出来事が起きた場所なんです。

1865年3月17日のこと。十数人の信者がここを訪れます。そのうちの一人が神父に近づき、自分達もキリスト教を信仰していることを告げたのです。
「信徒発見」と呼ばれる出来事でした。

こんな文章載せると、「この人詳しいな」なんて思われるかもしれませんが、資料も見たりして、調べたうえでの文です。私が資格を取った、世界遺産検定のテキストにも載っている話なんです。そのテキストによると、冒頭にも挙げた12の構成遺産は、時代によって4つのカテゴリーに分けることができることも記されていて、

  1. 始まり=宣教師不在とキリシタン潜伏のきっかけ(原城跡等)

  2. 形成=潜伏キリシタンが信仰を実践するための試み

  3. 維持・拡大=潜伏キリシタンが共同体を維持するための試み

  4. 変容・承継=宣教師との接触による転機と潜伏の終わり

という感じですね。
大浦天主堂は、当てはめるとこのカテゴリーの中では4番の時代のものになります。

二十六聖人殉教地について

ここでもう一つ関連施設をご紹介します。
まず写真をご覧ください。

こちらも私撮影です。
実は冒頭の教会の画像も私が撮ったものです。

キリシタン禁止令によって殉教された26もの人達の碑になります。
1597年に、まさしくこの地で処刑が行われました。
場所は現在のJR長崎駅東側のバスターミナル裏、小高い丘の上に位置します。「二十六聖人殉教地」ということで、ブロンズ碑の裏には記念館もあり、資料が多数展示してあります。

ここも見学させていただき、私自身とても勉強になったので載せさせていただきます。
駅やバスターミナルから近く、少し坂道を上りますが歩いて5~10分圏内にあるので見学しやすいかなと思い、おすすめのスポットなので、大浦天主堂等他の施設と合わせて巡ってみてください。

私とキリシタンの方々との関係

先程も記したように私は長崎県人。
知り合いや親せきをずっと辿っていくと、そのうちキリシタンに行き当たるというのは長崎県人あるあるで、よくあることなんです。実際私の知り合いにも、数名いらっしゃいます。そのうち一人が実は世界遺産に登録されている集落出身の方で、数年前に亡くなられたのですがおそらくは潜伏キリシタンの子孫にあたると思われます(ここについては本人に事実を確かめたわけではないので、私の想像の範囲の話です)。
亡くなるまでしばらくの間は、なかなか会うこともなかったのですが、知り合い伝いに闘病していることは聞いていたので、「キリスト教の教えの下に旅立っていったんだな」と、その瞬間はそう思いました。

そんなわけで、私は知らないうちに世界遺産の集落の方と知り合いになっていた、これはつまり私が世界遺産と関りがあった、ということがいえるわけで、世界遺産って意外と身近なんだなと。そう感じるエピソードかなと自分では思います。

そういったことを踏まえると、自分の生まれた地域の歴史って、とても勉強になるんですよね。くり返しますがグラバー邸もそうでしたし。皆さんも自分が生まれたり育った地域の歴史、ぜひ学んでみてくださいね!


リンクと関連施設へのアクセス

大浦天主堂の情報はこちらから。


二十六聖人殉教地はこちらになります。


アクセス:大浦天主堂へはJR長崎駅前より路面電車で20~30分程度、大浦天主堂電停で下車して徒歩5分。
もしくは長崎駅前より長崎バス乗車20~25分程度、大浦天主堂バス停下車、徒歩5分。
(歩いて坂道を上った先に天主堂があります)

日本二十六聖人記念館へはJR長崎駅より徒歩5~10分、県営バスターミナルより徒歩5分程度、階段や坂道を上った先に西坂公園があるのですが、そこに記念碑があります。記念館はその碑の裏です。
(NHK放送局上に位置しています)


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