⑱3分ドラマ脚本「29の定義」

3分の脚本です。
ぜひ、演技の稽古などに使ってください!
映像化したい場合はお問合せください。

▼登場人物

松田留実(29)…社会人
瀬戸颯真(19)…フリーター
加藤悠太(30)…留実の元恋人
部下

▼本文

〇瑠美のアパート

カレンダーを見つめる、松田留実(29)。
9月12日に赤い丸が付いている。

瑠美NA「誕生日まであと三ヶ月…。いや、30歳まであと三ヶ月…」

眉間にシワを寄せる。

瑠美NA「30までに結婚、フリーランスで独立、が夢だったのに…」

ため息を付く瑠美。

〇(回想)とあるマンション・玄関

加藤悠太(30)が大きな荷物を持ち、出ていく。

瑠美NA「先月、六年付き合った彼氏に振られ」

〇(回想)瑠美の会社・オフィス内

部下に仕事を教える、瑠美。

瑠美NA「会社で昇進。同期の男たちにひがまれ、独立の夢とは真逆をいっている」

〇(元の場所) 瑠美のアパート

ソファーに横たわる、瑠美。

瑠美「何でかなぁ…」

〇居酒屋

カウンターで一人で飲む、瑠美。
隣に加藤悠太(30)がやってくる。瑠美に軽く会釈をする悠太。

瑠美NA「気晴らしにお酒を飲みに行ったら隣にイケメンが座った」

〇瑠美のアパート(朝)

目覚める瑠美。裸である。隣には悠太が寝ている。

瑠美NA「何故かそのイケメンくんとどうにかなってしまった」

起きる悠太。

悠太「おはようございます…」

悠太の横顔を見つめ、頭を抱える、瑠美。

悠太「あの…昨日の…」
瑠美「大丈夫、忘れて。大人だし」
悠太「え…そんな感じですか?俺楽しかったのに…」
瑠美「君まだ若いでしょ?人生はね、思う通りにいかないのよ、イケメンくん。私なんか30までに結婚と独立が目標だったのに何一つ叶ってないの。現実はそういうものなの」
悠太「…わかりました。じゃあ叶えましょうよ、それ」
瑠美「は?」
悠太「僕と結婚したら、30までに結婚?は叶います」

悠太、真っすぐに瑠美を見つめる。

瑠美NA「人生は思い通りにいかない…からちょっといいのかもしれない」

(了)

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▼連絡先

mail:akari.3zuki@gmail.com

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