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【治療レポート③】右視床出血による弛緩性麻痺に対する立ち上がりの練習

脳外臨床研究会会長 作業療法士 山本秀一朗
セミナーレポート作成 言語聴覚士 yucco

フルリカバリーを目指し、全国のセラピストと共に成長し続ける脳外臨床大学校で学ぶyuccoです。

脳外臨床大学校、脳外臨床研究会にてセラピストを育成し、自費診療で患者さんをフルリカバリーへと導いている山本先生の治療をレポート化しました。
全国の悩んでいるセラピストや困っている患者さんの力になる学びを届けたいと思いお届けしています♪
皆さんの治療が1ミリでも変わり、患者さんの人生が変わりますように‼︎

《症例紹介》

60代・男性
疾患:右視床出血(保存的治療)
障害:左上下肢麻痺、弛緩性麻痺(急性期入院時はMMT1)
現病歴:仕事中にゴルフカートに乗っている時に急にふらつき転倒し、左上下肢の麻痺発症し救急搬送。
回復期退院後は、独居にて週2回のヘルパーを利用しながら生活している。
発症からは8ヶ月が経過。
趣味:ゴルフ

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《自主トレ確認》

歩行できているか確認し、2000歩程度歩けていることを承認します。
目標である7000歩までは難しいが、前に比べたら頑張って歩く努力をしていること、今できていることを肯定します。

《本日の初期評価》

1ヶ月に1回の治療なので、1ヶ月間での変化を評価する必要があります。
今日の筋緊張の状態、麻痺の状態、そこからくる2次性の問題、姿勢の状態、前回やった立ち上がりがこの1ヶ月でどれくらい変わっているかを再評価をします。
それによって生活を変えないといけません。

何から見るか!?
浮腫がすごいあり、使ってなくて感覚障害があったのが、使えてきているので浮腫が取れています。
退院して動いてなくて浮腫が増強していたが、歩行しているからこそ浮腫は軽減してきています。

「歩いてください」という課題を設定しているので、効果があるかどうかをまず確認する必要があります。

姿勢も、今のアライメントではなくて、前回と比べてどこが変わったかをみます。
この1ヶ月間でどこが努力によって変わったか!?
姿勢はかなり良くなりました。
重心が右には残っているけど真っ直ぐ座れています。
日々努力してもらっているのがよくわかります。
座っている姿勢も楽になっており、安心してみていられます。

立ち上がりを練習することによって反射コントロールや運動麻痺の影響があるので、立ち上がりを左荷重でできるように伝えました。
今日の立ち上がりを評価します。
プラスな面と今からリハビリする面を分けます。

認知、戦略、実行のモータコントロールの中で、認知と戦略の部分である左脚に体重かけないといけないということは認識しており、プログラムはたてられています。
でも起動系に問題があり、その戦略では立てなかったという事実があります。

何ができたら立てるようになるかを次みていくことになります。
何を自分で介助してた?
足が引けて、足が内側にこれたら、もっと立てるんじゃないかなと考えます。

《座位にて左股関節内転評価》

まずは内転するかどうかをみます。
健側で正常の筋肉を触診します。
患側を触って、健側と近しいところがあるかどうかを触ります。

骨盤の患側と健側を触ると、患側の時に骨盤を回旋させて左下肢を内転させていることがわかります。
代償しているところは、必ず立つ時も同じ動きをしています。
だからこそ身体全体を見る視点が必要です。
動かないと思っているから、代償プログラムで最初から動かそうとしています。

健側のように内転するよう声かけすると、身体の代償が少し軽減し内転筋の収縮も増加します。
考え方を変えると、動きが変わるということは、神経原性の経路を変えると動きが変わるなということがわかります。
動かし方についてもう少し伝えたら運動が変わる可能性があります。
立ち上がりも前回それを伝えて行動が変わっているので、そこは立証されています。

《座位にて左膝屈曲評価》

左下肢を引けるかどうかをみます。
健側で触診しながら引いてみます。
患側も同様に引いてもらいます。
この時も全身をみます。

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