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変化が大きい女性にとって、価値観を明確にすることの難しさ
自分が何を大事にしたいか。
どう在りたいのか。
2022年春に「7つの習慣」を読み、価値観を明確にすることの大切さを知りました。
◇
わたしは人事部門に所属していて、女性社員に対して出産や子育てに関わる制度を説明したり、ワークライフバランスについて講習や相談会を開催したりする仕事をしています。
子育て中の女性社員と、今後の仕事やキャリアについてどのように考えているか面談することもあるのですが、「どんな働き方がしたいか」「将来どうなりたいか」をたずねると、本人の希望が回答として返ってこないことがあるんですね。
子育てしならがらのお仕事はどうしてもいろいろな制約がかかってしまうので、子育て中の社員こそ冒頭に書いた、
自分が何を大事にしたいか。
どう在りたいのか。
ということを考えておくことが必要だと考えています。
場合によっては子育てと天秤にかけて、退職や転職を考えるときがくるかもしれません。
私自身、そういう未来も頭の片隅におきながら過ごしています。
そのため「7つの習慣」と出会って以降は、「育休中に、自分が何を大事にしていきたいか、価値観を明確にしておいたほうがいいよ!」と伝えるようにしていました。
そして「このメッセージをきっかけに自分の将来について深く考えてもらえたら、よりよいキャリアに近づき、生活も充実していくだろう」と自己満足していた時期がありました。
でも「価値観を明確にする」と簡単に言っても、やるのは難しいんですよね。
◇
子育て中のママは「どんな子育てをしていきたいか」「どうすれば仕事復帰できるか」ということについて、真剣に考えるでしょう。
でも「自分のキャリアをどうしたいか」とか「子どもが大きくなったときにどんな生活を送っていたいか」などは、きっかけがないとなかなか考えられないかもしれません。
◇
その時の悩みや周囲の状況によって、「自分の頭に浮かびやすいこと」は揺らいでいきます。
これは私にも経験があって。
2人目の育休までは「どうすれば子どもが社会人になるときに、困ることがないよう、そしてスタートダッシュをきれるよう送り出せるか」というテーマが自分の中心でした。
しかし、2人目の育休から復帰後、担当業務が変わりストレスが増えてきて転職や副業を考えるように・・・
さらに、コロナで会社の業績が悪くなり、退職していく人が少しずつ増えていきます。仲が良かった後輩も辞めてしまいました。
それらをきっかけに、3人目の育休中は「今の自分の状況を変えること」が自分の中心のテーマとなり、何か副業できるよう勉強しなければということばかりを考えていました。
「7つの習慣」と出会ったのがこのタイミングだったのですが、自分の価値観を書き出したとき、子育てや家族のことよりも「いかにして世の中に貢献するか」、「自分がどのように成長したいか」が中心の内容となっていました。
その後、オンラインコミュニティに入ったり講座で勉強したりして、フリーランス副業に向けて少しずつ動いてくのですが、自分自身のキャリアや将来に対するモヤモヤは軽減されたのに、生活に充実感や満足感がなかったんですね。
「なんでだろう」
別のモヤモヤが大きくなっていきました。
そして、ある日気づきます。
以前はもっと子どもの将来を考えていたけど、今は自分のことばかり。
私の中で子育てはとても優先順位の高いことだったはずなのに、子どもにやってあげたいと思っていた読み聞かせや自然遊びをほとんどしなくなっていました。
子育てと自己実現とにメリハリを付けられていたらよかったんですが、それもできておらず、とても反省し、後悔したんですね。
あれだけ子育てについて考えいろいろと試行錯誤していたのに、周囲の環境変化やストレスによって、こんなにも視野が偏ってしまうんだなと身に染みて知りました。
◇
女性には出産という大仕事があり、ほとんどのケースで子育てや家事を中心的に担いながら自分のキャリアを考えていかなければなりません。
子どもが成長するにしたがって、親である自分の状況も大きく変化します。
さらに、更年期症状によって、体調不良を感じる日が増えたり、思うように仕事ができなくなるかもしれないという不安も抱えています。
そういった変化があるたびに、大なり小なり習慣や行動を見直していく必要が出てきます。
見直しが必要なときにできるだけスムーズに適応していけるよう、「子育てだけ」とか「仕事だけ」じゃなく、多方面から「自分が何を大事にしたいのか」、「どういう自分でありたいのか」ということを考えておくことが大切だと思うのです。
ライフステージによる変化が大きい女性にとって、価値観を明確にすることが大切かつ難しいからこそ、キャリアだけでなく【生き方】のところから、相手に寄り添って考えていける人でありたいなと考えたのでした。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。
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