見出し画像

tokyo/渡辺美里

こないだの話なんですけどね。暑い暑い言いながら歩いてたんです。そしたらふと、脳内で「サマータイム ブルース」が流れてきまして。まあ夏の歌っちゃ夏の歌ですけど……歩いてた時は、そんなサマータイムなんてさわやかな言葉が似合うような暑さじゃなかったですからねー。なんかもう暑すぎて逆に似つかわしくないような。それでも脳内で流れ始めたので、家に帰ってから聞いてみました。

こういう、唐突に曲を思い出した時は、「身体がその曲を聞きたがってるのかも」と思いがちです。身体っていうか無意識かもしれません。といって、その後ちゃんと聞き直すかはケースバイケースなんですけど。でもまあ、無意識からのサインはなるべく大事にした方がいいんかなーという思いもあります。多少。そんなわけで、久しぶりに渡辺美里さんを聞いてます。

これの前の「Flower bed」がね、すごく好きだったんですよ。いきなり別のアルバムの話し出して申し訳ないんですけど。で、このアルバムが出るのを、手ぐすね引いて待ってた覚えがあります。若かりし頃、とんでもない昔の話です。

で、早速買って聞いてみたんですけど、「おお!……お?……おお……うん……うん……」みたいになりまして。最初はそんな感じだったんです。思うに、テツヤコムロさんの曲がね、当時のぼくにはちょっと難しかったんかなーという気がします。「Power」と「Tokyo」ですね。ちょっと凝った作りになってるというか、一筋縄ではいかないようなとこないですかね。当時のぼくは、「これはこれでいいじゃない」って言えなかったんですねー。そういろいろ聞いてたわけでもなかったですし。

あれから10年どころか何十年も経って。今あらためて聞きますと。いやマジで、これはこれでいいじゃないって感じです。たしかにちょっとひねってあるような気はしないでもないですけど、まあこんなくらいなら……って思います。ぼくも、こう見えて、その頃からいくつかのCDを聞いたりしまして。ちょっとは好みの幅も広がったのかもしれません。

で、その件の「サマータイム ブルース」ですが。脳内で流れたのはこっちのバージョンなんで、そういう意味では感無量です。別にこっちがイヤってことはないんですけど、このアルバムのちょい後に出た、セルフカバー版も負けず劣らず好きなんですよ。どっちかというとコンパクトにまとまってるバージョンです。たしか、誰か有名な人がプロデュースしてたような気がします。

一昨年ぐらいに、アニバーサリー盤が出てたんですね。ちょっとボーナストラックつけて。それはいいんですけど、この頃のアルバム全部がリイシュー(っていうんですかね)されてるわけじゃないんですね。選択の基準はどういうアレなんでしょう。まあいいんですけど。

シングルカットされたわけでもないんで、あまり知られてないかもしれませんけど、「バースデイ」って曲が好きなんですよ。なんかやたらと切なくって。まあ、アルバムの流れで聞くからより一層刺さるのかもしれませんけどね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?