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映画についての自分語り

ついに子供が映画に興味を示すようになった。

私はもともと趣味の中に映画鑑賞が入っている人間だったが、特にこの7年ほどは、数えるほどしか映画を観ていない。しかもうち何本かはプリキュアと特撮だ(逆に映画館では意外と観ていることになるのかもしれない)。子供がいれば二時間前後テレビを独占し画面を見続けることは不可能であったし、子供を寝かしつけた後には映画を観るほどの気力と余裕は残っていなかった。しかし子供が一緒に観るとなると話は別になる。

きっかけはこの正月の金ロー「千と千尋」だ。小学一年生の七歳氏にちょうどいいかもしれないと思って観るかどうか訊いてみたら、めずらしく乗り気になった。それまでもジブリ映画の時などは薦めていたのだが、全然だったのだ。結局面白かったらしく、次の週のハリポタも薦めてみたらほんとに観てくれた。感想は「すごかった……」だった。よかった。明日も観るんだろう。

普段子供達は基本的に8時台に寝ることになっている(がいつも9時くらいになる)んだが、金曜だしもう小学生だし、この子は赤ん坊の頃から朝が早く睡眠時間も少し短めで体力が有り、大晦日も余裕で夜更かししてたのでまあいいだろうと思っている。そしてハリポタの日はその後のフリーレンまで全部観てから寝たらしい(私は下の子と一緒に先に寝ていて旦那は遅番で帰りが遅かったので一人で観てた)上に翌朝も私よりずっと先に起きていた。

私は小さい頃から親に付き合わされて、主にテレビや円盤でかなりの映画をみさせられたと思う。それでもぼんやりとしか見ていなかったので、何度も見たアニメ映画くらいしか印象に残っていなかったのではないか。映画との向き合い方が決定的に変わったのが中二の時だ。母が好きなジョン・マルコヴィッチに自分もハマり、それ以来外国人の役者の顔や名前を覚えられるようになった。その後邦画も観るようになり日本人の役者もいくらか認識したが、邦画は洋画ほど惹かれなかったらしい。適度な他人事感が必要だったのかもしれない。私は初めに入った高校を半年ちょっとで退学していて、もう一回受験してもっといい高校に入り直したので、16歳の11月から3月までプータローをしていた。そのころはまあ主には勉強をしていたが、テレビでやっている映画を観まくっていた。午後のロードショーと夜のやつとで一日に2本観てる日もざらだったのではないか。あと近所に二本立てをやっている映画館があったので、昼飯用サンドイッチをこさえてそこにも時々行っていた。だから日に3本観た時もあったかもしれない。

実際に観た映画の総本数としたらそこまででもないし、好きで何度も観ている映画とかもそんなにないのだが、16の時のその経験は多分そこそこに私に影響を与えていて、もうずっとろくに映画観てないけど映画が好きな人間としての自認がずっとある。いろんな映画を観ることで世界がもっと面白くなると信じているので、自分の子供達にも映画をたくさん観て欲しい。七歳氏のモノの好みは私とかなり違うので、どうなるかなと思っていたが、映画というおもしろいものがこの世にあるということは共有できたようで、うれしかった。これからたくさん一緒に観れたらいいな。私は知っている人と映画の感想を共有するのが苦手なのだが、唯一母とだけは楽しくできたのだ。娘とはどうなるだろうか。でもまあそこまでは期待しないでおこう。

また、活躍中の俳優の名前をすぐ言えるくらいになるかな。それとも今はまた少し違う時代だったりするんだろうか。素直にアカデミー賞授賞式を楽しみにできたあの頃が懐かしいぜ。

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