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慈愛占易(古書)

皆さまこんにちは。由婆仙です。
昨日より7月に入り、雨と気温が増す日々ですね。こんな日は本の整理でもするにかぎります。
私の本棚にある古本は癖の強いものが多いのですが、中でもこの本『慈愛易占』は好きな本です。

レトロ可愛い装丁
発行は昭和三年

内容は相術がメインで、顔の相や手相などのことが詳しく掲載されています。
しかしこれが、時代もあるのでしょうがなかなかにスパイスの効いた文章なのです。

舌で唇をなめる女も欲張りで多婬、嫉妬深いが、よく唇を尖らすものも、末悪く、満足な慈の相手は得られない。唇に黒子ある女も婬情濃く、上唇の突出しているは粗忽者、下唇の出張つてるのは屁理屈許り云ふ厄介な質。

慈愛易占 60頁 口相と慈愛より

唇の癖や形、黒子などでここまで色々言われるものなのか…となかなかのバッサリ加減です。人の見た目でレッテルをはるような行為は良くないと思います。特に現代ではルッキズムとして好まれない内容でしょう。

また、かなり古い中国の書を昭和三年に訳したものなので、この当時の訳者すら男尊女卑を感じるほどの内容です。


男尊女卑、一夫多妻の公然と許され、三妻四妾が必然である国柄なだけ、(中略)酷に過ぎる判断が下してあるのは免れない

慈愛占易 1頁 序 より

もし読む機会があれば、このいかにも現代的でない、不謹慎にもほどがある内容が、当たり前に受け入れられるような時代があったということで割りきって、ひとつのエンターテイメントとして楽しむことをおすすめします。(まあどんな古書もそうなのですが…)

いずれ、私なりに噛み砕いて、例えばコンプレックスだった所が好きになれるような相術をご紹介できたら良いなと思っています。

さ、本棚の整理に戻るとしますかね。
それではまた。

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