マストドン抄録 2018年版

マストドンのアカウントを消した。もともと Twitter の予備だったがフォロワーが増えず、予備としてはこの note の方が上手く機能した感があるため。とはいえ1万以上トゥートしていて日記としての価値はそこそこあるので、一部ここに転載しておこう。

小説で儲けた金で学生時代から使っていた家具を少しずつ刷新している。冷静に考えて9800円のベッドというのはおかしい

2018-02-03

↑ 結局13万円のベッドを買った。この頃はまだ研究職との兼業作家でかなり金銭的余裕があり、そして体力的余裕がなかった。

読みづらいペンネームが宣伝の機会損失になる可能性をちょっとだけ気にしているが、冲方丁や伊藤計劃といった先人たちがきちんと成功しているのでそこまで気にする事もあるまい

2018-02-11

柞刈いすかり湯葉ゆばです。よろしく。

「戦争にこそその国の本質が現れる」という人、「自分が軍事マニアなので戦争が起きるとその国が高解像度で見える」という事ではないか

2018-02-06

「なにこれ?」に対して現地語で「わからん」と答えた結果「ワカラン」が名称だと勘違いされたモノというのが世の中にいっぱいあるが、調べてみるとほとんどが「明確な根拠のない俗説」らしい(カンガルーとか)

冷静に考えて「わからん」がわからんようなコミュニケーション状態で「なにこれ」と聞いたやつが正確な答えを期待できるとも思えんしな

そんな中でモルゲッソヨは明確な出典がある数少ない例だぞ

2018-02-10

↑ 平昌オリンピックでモルゲッソヨが話題になっていた。

ウィンタースポーツが基本どれも金かかるのは、先進国が寒冷地に多いのと関係あるんだろうか

「人間は本来冬に運動すべきでない」という意味かもしれない

2018-02-14

宇宙兄弟、この面白さを30巻以上も維持できるの頭おかしい

まずもって構成がすごく上手くできてるんだよな。単純に「宇宙飛行士を目指す主人公」を書いた場合、最初のほうが試験と訓練ばかりでなかなか宇宙に行かないから読者が退屈するだろう。そこで主人公を兄弟にして、弟のヒビトが月に行くことが決まってる状態で話がはじまり、兄のムッタが試験→訓練を受ける間に月のシーンがちょいちょい挟まり、そのあとムッタが月に行くあたりからヒビトが訓練サイドにまわるのできちんと変化を入れつつ飽きのない設計になっている

面白い話がなぜ面白いのかを明文化することで面白い話をつくる練習をしよう

2018-02-16

↑ 今年になって「NASA と共同で月面基地を運営するロスコスモス」のリアリティが急激に薄れてしまったなあ。

Twitter、昔は「有名人でもないのにフォロワーが5桁もいるやつは頭がおかしい」とか結構言われたのだが、小説家になったらなんか「有名人枠」に入ったらしくそういう事を言われなくなった

2018-04-13

漫画の宣伝をするなら打ち切りどうこうの前にまず「どんな漫画か」を書いてくれよ……

2018-04-17

↑ この頃 Twitter で漫画家が「打ち切りにあった・あいそう」という話を書くのが宣伝手法として使われていた。漫画の内容を一切伝えず、ネットに遍在する出版社への不満だけで宣伝をブーストしようとする態度がなんか嫌だった。

家に帰ると妻が必ず人間のふりをしています

2018-04-18

↑ これは言葉を思いついた数日後に小説にしてカクヨムに投稿した。いわゆるタイトルから考えたシリーズ。現在では短編集『まず牛を球とします。』に収録している。


エンジン音だけ聞いてブルドーザーだと認識できる花京院は相当なクルマ好きでは、と思ったけどあいつ高校生なのに普通に運転してるし相当なクルマ好きだな

2018-04-24

「世界一シンプルなナチュラルメイクの教科書」という本を読んでいる

「必要なのはたったこれだけ!」で提示されるアイテムがものすごく多い

ファンデーションの使用量
「1円玉大に取る」←わかる
「パール大に取る」←わからん

世界最大の真珠は67cmほどあるらしい

2018-05-02

昔「生物学的には女です」という自己紹介をする知り合いがいて、性自認が男性であるという意味ではなく「女性としてあるべき身だしなみとかに気をつかってません」くらいの意味だったと思うんだけど、どうも二重の意味で不適切な気がするな

2018-05-03

旅行ガイド風SFを多分そのうち書きます

赤野工作氏のゲームレビュー風SFを見て「おれもこういうの書きたい」と思ったけどおれが書くとしたら旅行ガイドだろうなと

「太陽系の歩き方」みたいなタイトルを考えたんだけどもうあるんだよな

「地球以外の歩き方」かな

2018-05-11

↑ 『SF作家の地球旅行記』を書き始めたのはこの翌年だが、この頃はノンフィクション旅行記を出すことは想像していなかったと思う。「地球以外の歩き方」は普通に書けそうだけど、各天体の個性をちゃんとエンタメに消化するのが難しそうだ。


今世紀にはじまった漫画でいちばん累計部数が多いのはどう見ても「進撃の巨人」なのだが、2番目が何なのか調べてるとどうも「のだめカンタービレ」である模様

あっ違う、「鋼の錬金術師」が2001年開始だった

2018-05-14

この2年後に『鬼滅の刃』がブレイクしますね。

結婚式に対する男女の意識差はやはり衣装の問題が大きいと思うんだよ。女性のウェディングドレスはどう見ても「特別な日」という感じがするけど、男性のタキシードは普段会社で着てるスーツとあまり違わないし。では男子が着たいけど普段着られない服とは何かと言えばやはりモビルスーツだろう

2018-05-15

↑ この頃はよく友達の結婚式に呼ばれたが、いまだに結婚式に積極的な男性というものを見たことがない。

「料理のできる女性と結婚したい」って男に「自分で料理しろ」って言ったり、「年収2000万円の男性と結婚したい」って女に「自分で稼げ」とか言うやついるけど、ああいうのはパートナーが持ってる事に意味があるんだよ。「Eカップの女性と結婚したい」って男に「自分で乳つけろ」とは言わないだろ。

2018-06-30

「課長 島耕作」で昭和のサラリマン文化を学ぶと「なんでこんな国が経済成長したんだ」という気分になってくるのでオススメです

本邦のろくでもない労働文化いろいろあるけど、だいたい昭和からあるので、経済的衰退の原因にするのには無理がある

2018-05-18

ロックマンXシリーズでよく「あの世」という言葉が出てくるけどこのロボットたちの死生観が気になる

シグマの「このわたしにたてついたことを あのよでこうかいするがいい」みたいなの

2018-05-26

「相対論的走れメロス」

故郷の村を出発し光速の65%まで加速したメロスは「このペースならなんとか3日でシラクスの街に到達しそうだ」と思うが、光速に近い物体には時間の遅れが発生し、メロスの主観時間3日ではシラクスでは既に4日経っているであろう、という事を途中の山賊に教えられる。愕然とするメロス。しかしいざシラクスに着くと、セリヌンティウスの弟子フィロストラトスが粋なはからいでシラクスに強大な重力場をを発生させ、街全体の時間を遅らせていたため間に合ってセーフ。抱き合うメロスとセリヌンティウス。しかし巨大すぎる二人の質量のためにブラックホールが発生し王もろとも飲み込んでしまう。

2018-06-15

↑ デビュー前後の頃はこういう勢いだけのショートショートをたくさん書いたものです。

これはたぶん1年後くらいには笑い話になると思いますが、直近の原稿の締切が学会の前日なので死亡が確定しています。

2018-06-21

↑ 4年後に読んでみると懐かしさに涙が出てくる。

「なぜ美少女になりたい中年男性が多いのか」と思っていたけど、冷静に考えると中年女性も美少女になりたいのではないか。言い出しづらいだけで

2018-06-21

↑ ある女性漫画家が「男性漫画家は自画像を美少女にしてもネタで済まされるから羨ましい。自分がやると美化だと言われる」と書いてて、なるほどなあと思った記憶がある。

作家業と研究業の重要な用事が完全にバッティングしたので、どっちが本業なのかという判断を迫られている

「仕事と仕事、どっちが大事なの!?」

兼業に本格的な無理が来ているのでそろそろ潮時であるな

2018-06-22

先日の「小説をとるか研究をとるか」を迫られた状況で小説をとってしまったのでこれから研究室で怒られが発生する。

たまに人間性を疑われるのですが僕だって「職場の偉い人に怒られるのは嫌」という程度には人間です。

僕に反省すべき点があるとすれば、僕の1日が24時間だという事です。

2018-06-26

↑ この年度末に退職して専業作家になった。最近よく「大学に残るべきだったかな」と思い出すけど、リアルタイムではこういう精神状態だったことは心に留めておこう。

「音楽は儲からないので、富裕層の音楽教育は格差の固定を防ぐ」というろくでもない理論を考えた

2018-06-24

「自分はADHDだと思っていたが、ただの怠け者だと判明して絶望した」という話を聞くと「怠け者だとなぜいかんのか」と思う。

病名がつく事で社会に承認されて救われる人間がいるならガンガン病名を発行していいのではないか、と思うが、一方で「自分の個性だと思っていたことを病気扱いされた」と憤る人も見るのでそんな簡単な話でもないな。

2018-06-26

W杯見てないアピールをする人は広義のサッカーファンである。

2018-06-30

「オタクの最先端を行くためにはやはり人気の VTuber とか押さえておかないといけないんだろうか」という友人に対し「そういう流行を追わずに自分の道を行く人こそが真のオタクである」と言ってやったよ、という話をしたいが友人がいない。

「そういうことを言う友人」がいないだけで、友人そのものがいないわけではないです。

2018-06-30

↑ にじさんじを見始めたのが3年後なのだが、この時点で「VTuber」という言葉を知っていたことにちょっと驚いている。


埼玉県民のいう「何もない場所」は「東京に比べて観光客が見るものがない」という意味ですが、北海道民のいう「何もない場所」は「ラップされた牧草以外に人工物が見当たらない」という意味です。

2018-06-30

↑ このあと埼玉に引っ越したけどまあ合ってる気がする。北海道のほうは単なる推測である。

ニコラ・テスラの名前も言いたくないエジソン
「あのドグラ・マグラみたいな野郎」

2018-07-05

宇多田ヒカルの 1st アルバムが「First Love」で 7th アルバムが「初恋」なのでこれが最後なのではないかと心配になる。

2018-07-17

↑ 8th は『BADモード』でしたよ。

どう見てもナンバーワンそのものであるSMAPが「ナンバーワンにならなくていい」と歌うのは欺瞞な気がするが、一方でナンバーワンになってないやつらに言われても説得力がない。

2018-07-18

夏場だけ北海道で暮らすような生活をしたいが、仮に大学をやめたとしてもそう簡単ではない。

2018-07-18

↑ やめたからわかるけどホントそれ。

「専門分野そのものの小説は書けない、少しズレてるのが一番書ける」ということは大体の研究職作家の一致する意見である。

と思ったが、これは単に研究者の考える「専門分野そのもの」があまりに狭い(特定の遺伝子の機能とか)ので、それ自体では小説として成立しないというだけの話な気がする。

外部の人からすれば「生物学者の専門分野って生物でしょ?」なのだろうけど、実際の生物学者は「おれの専門はこの生物のこの遺伝子のこの状況における機能」と思ってたりするからな。

2018-07-20

「シン・ゴジラの一番の見どころはやっぱり「これから戦うぞ!」って時にコピー機がズラッと並ぶところだよな」と言ったら結構共感された。嬉しい。

2018-07-20

↑ これ誰に言ったんだっけ? よかったら名乗り出てください。

「小説家のほとんどが兼業であるという悲惨な実態」とか言う人けっこう見るんだけど、小説以外の職業を悲惨扱いするのは少々失礼ではないかな。

2018-07-31

↑ これは専業になった今でも思っている。

「せっかく肉体を超越した電子世界にいるのに、なぜまた肉体を求めるのか」てなことを VTuber に対して思っている。

おれが宗教をつくるときはたぶん偶像崇拝を禁止する。

共産主義者はレーニンやスターリンの像なんてものを作るから失敗したのだ。もっと抽象的で理論的なものであるべきだったのだ。

2018-07-31

↑ このあたりの価値観は最近になってずいぶん変わった。覆面作家の覆面を剥いだことで、人間の身体性を肯定できるようになってきた。

「ダイの大冒険」でハドラーは心臓が2個あったけど、同期をきちんととらないとすごい不整脈になりそう。

2018-09-01

↑ その点、鬼舞辻無惨は7つあるからすごいよな。

機関車トーマスに女の子のキャラを出すことで逆に「機関車にも性別が存在する」ということを明示してしまったのはあまり肯定できないと僕は思うのだが、これは日本人から見て「トーマス」「ジェームズ」といった名前に性別のイメージが結びつきづらいせいかもしれん。

湯葉さんは「性別というのは生物種を存続させるための呪縛であって、無機物はそういうものから自由であって欲しいので、擬人化しても性別はつけないでほしい」という過激派である。

「宝石の国」みたいに性別要素をあえてゴチャゴチャにするのは良い試みだと思った。

2018-09-03

↑ もともと僕は擬人化ジャンル全般が苦手で、その理由が人型によって生じる生臭さなのだが、性別要素はその最たる例である。モルカーはこのあたり上手いことやってると思う。

「今月が終わったらヒマになるはずだ!」ともう1年くらい言い続けている。

2018-09-12

↑ 今でも言ってる。

作家業と研究職の両立が完全に破綻しているので、なにかしら抜本的な解決が必要。

少なくとも年単位でどっちかを辞めざるを得ない。

やりたい時にやりたい方をやる自由がほしいのだがな。

2018-10-20

↑ インボイス制度とか見るたびに「個人事業主とかやってらんねぇ〜」と思うが、研究職に残っていたら「文科省に振り回されるのはこりごりでヤンス〜」と言ってたと思う。

「星新一っぽいの」というと物語のジャンルがかなり特定されるが、「手塚治虫っぽいの」と言われても話のほうがちっとも特定できないので、たぶん絵柄について言ってるんだと思う。

2018-10-23

『「漫画読んでる子供はバカになる」と言われて育った世代が「ゲームやってる子供はバカになる」と言い、そう言われて育った世代が「YouTuber 見てる子供はバカになる」と言うのはなぜだろう。自分のことを思い出せないのだろうか』

『バカになってるからでは?』

2018-11-14

なんで私がプリキュアに?
〜四谷学院の55段階変身〜

2018-11-16

電力会社やガス会社というところは「みんなもっとエネルギー使ってね!」とは言えんだろうし、他の商売に比べてどういうモチベーションになってるのだろう。

鉄道会社が「鉄道に乗ろう」は普通に言える。

携帯キャリアが「もっと通信しよう!」とはあんまり言わないな。彼らにとっては契約して使わない客がいちばんありがたいだろうし。

2018-11-30

読者のたいていの感想は事前に予測しているんだけど、横浜駅SFに対して「ネトウヨが好きそう」というのは発想の外であった。

2018-12-02

SF作家って13〜17年くらいの周期で大量発生するんじゃないだろうか。セミみたいに。

2018-12-06

僕は「ポリコレに反するから書くな」と言われたことはないし、どちらかというと右側から圧力を感じる。

2018-12-09

↑ 表現規制が左派のお家芸だと思ってる人もいるけど、僕はおもに天皇の書き方で修正を要求される。

「作者の頭の良さは伝わるけど面白くはない原稿」みたいなのがある。

2018-12-09

「チェーンソーマン」1話。「ファイアパンチ」のときの強烈な個性は残しつつもジャンプ本誌に載せられるかんじにチューニングしてきている気がする。期待しよう。

2018-12-11

↑ だいぶ期待を超えたよ。

世の中のけっこうな数の人間は「人間が家畜を飼う正当性は人間の知性であり、つまりAIが人間を超えたら人間が飼われる側になってしまう」と考えてるらしい。おれは人間が家畜を飼うのに正当性なんてものがあるとは思っていないのでこの理屈には賛同しない。人間は家畜を食べるがAIは人間を食べない

AIが人間を飼って何をするんだ、人間将棋でもやるのか(山形でやってるやつ)

2018-12-11

↑ AI が操作する人間将棋、めっちゃ見てみたいな。

「ヤマアラシのジレンマって言うけど実際ヤマアラシは普通に身を寄せ合うらしいよ」
「囚人もわりと普通に協力するよな」

2018-12-12

宇宙開発はもう立派に商業なので、携帯料金プランなみに「100Mbps って公称してるのにそんな速度出ねえぞコラ」みたいな扱いをしていいと思うのだが、なんでいつまでも「この失敗に意味がある!人類の夢に近づいた!」な感じなんだろ。

2018-12-14

↑ 最近は「壊して作る SpaceX」のイメージが普及してきて、ロケットが爆発するくらいでいちいち失敗についての持論を展開するのがダサくなってきた気はする。

「キリスト教圏では人間と動物キャラが対等なコンテンツは受け入れられない」とか言い出すやつはスヌーピーとプーさんを100回見ろ

2018-12-17

エナジードリンクって言うけどエネルギーの量でいえば牛乳とかの方が多いよな

2018-12-17

「ハヤカワJAがセールやってるのに誰も僕の本を推してくれない」と思ったがハヤカワから本を出してないので当然である。

2018-12-17

↑ この1年後に出たのでセールのたびに誰かが推してくれる。嬉しい。


文章で生計を立てる身ですのでサポートをいただけるとたいへん嬉しいです。メッセージが思いつかない方は好きな食べ物を書いてください。