早すぎて早すぎて早すぎて

5月22日朝方、父は息を引き取りました。

泣きそうになると泣くなと怒られたので
最後の最後まで妹と二人で笑っていようと
堪えながらも笑顔で見送りました。

病院に着いたときには
もう意識は朦朧としていました。

先に着いていた妹が大号泣してる。

一人できつかったと思う。

父の姿を見て、私も泣いた。

昨日の夜電話したよ。話したよ。
また電話するって言ったよ。

もう何がなんだかわかんない。

そんな状態だった。

少しすると伯母も到着。

父の意識も少しずつ戻ってくる。

その間にいろんな話をする。

他の親戚もきた。

そしたら親戚の話になる。

私達はあまり話せない。

来てくれた人にちゃんと挨拶をしてる父。

めちゃくちゃ痛いのに苦しいのに。

こういうところが好かれるポイントかと思った。

夕方には夫ちゃんも来てくれて
二日ぶりですなんて挨拶してた。

夜に近づくにつれ容態は悪化。

あぁ、本当にこれは今夜が山場だ

そう思った。

何も言えない私達。

何を言えば言いかわからない。

最後になると思いたくないから
言えなくなってしまってる自分がいた。

すると何か言いたいことはないか
伯母が父に聞いた。

私には
「元気な赤ちゃんを産んでな!」

妹には
「いい人見つけるんやで!」

ホント妹と父のやりとりは
いつも漫才みたいでおもしろい。

このときも笑いが起きた。

ちょいちょい笑かしてくる父。

父らしい。

あとここの病院は段取り悪いとか藪だとか
文句ばっかり言ってるけど
まさしくそれは私に引き継がれてる。

クレーマー気質の親子です。

そんな話もできなくなっていって
痛いと暑いしか言わなくなって
こんなに我慢しないとあかんの?
もういいよって何回も言ってた。

痛みから早く解放してあげたかった。

いなくなるのは辛いけど
楽にさせてあげたかった。

でもモルヒネがなかなか効かない。

何でやねん!って思った。

最後の方はもう意識はなくて
少し痛みから解放されてたけど
耐えてた時間長かったよね、ゴメンね。

ドラマでよく聞く心停止の音。

あっ、止まった・・・

泣いた。

泣いたら怒られるから耐えたけどダメだった。

止まらなかった。

耳は最後まで生きてるから話しかけた。

元気な子産むからねって
だから見守っててよって。

こうして大好きな父がこの世からいなくなった。

どうして父なのだろう。

どうしてこんなに急に進行したのだろう。

どうしてどうしてどうして・・・

受け入れられるわけがない。

受け入れたくもない。

それでも受け入れなきゃいけない。

父はきっと近くにいる。

見ててくれてる。

だから泣いてたらダメだし
しっかりと私が生きていかなきゃいけない。

お腹の子を元気に産んで育てる。

父の遺伝子が引き継がれてるわけだから
しっかりと育てる!

会わせたかった。

抱っこしてほしかった。

一緒にいっぱい遊びに行きたかった。

もっともっと一緒に
話したかったし笑いたかった。

大切な人がいなくなる。

人はいつかは死ぬ。

そんなのわかってはいるけれど
あまりにも突然であまりにも早すぎた。

自分のお腹の中で感じる生と目の前にある死。

いろんなことがこわくなった。

それでも時間は戻らないし止まらない。

まだまだ心にはぽっかりと穴があいていて
一人になるとすぐに泣いてしまうけど
パパさんのことは忘れないし
ずっとずっと元気なパパさんの姿が
頭にはあるから大丈夫。

夫ちゃんはパパさんと交わした約束
絶対守るからって言ってたし
パパさんに何となく似てる夫ちゃんと
しっかりと生きていくからね!

本当に今までたくさんの愛情をありがとう。

私はあなたの娘で本当によかったです。

産まれたら顔見せにいくからね!!

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