わたしの生活の中に自炊する時間が必要だと自覚して、転職をした話
今年の7月に転職をして、平日夜に自炊の時間を確保できるようになった。とてもハッピーだ。
自炊をする時間を得た代わりに、失ったものもある。
それでも毎日納得のいく晩ごはんを食べられるのは、わたしにとってうれしいことだ。
「わたしには、自炊をする時間が超大事だ」と自覚したあのときの対話が、今のわたしを形づくっていると思う。
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食メディアアイスムさんの主催で、「自分のために料理を作る 自炊からはじまる「ケア」の話」の出版記念トークイベントが、2023年9月に渋谷で開催された。
著者の山口祐加さん、本書の制作に協力された精神科医・星野概念さんお二人のお話が聞けたこのトークイベントは、当選者なんと読者4名という超少人数のラッキー企画だった。
運よく当選したわたしは、こんな質問をした。
山口さんからの回答に、「あ、わたしは、食べることをおろそかにせざるを得ない状況を自分で作っているんだ」とハッとした。
自炊料理家を肩書きとする山口さんは、わたしが実現したい食生活を体現している方だ。
今日の自分は何が食べたいかを問う。素材の味を活かすための調理をする。一汁三菜を無理して作らず、一汁一菜の食卓を推奨している。
わたしは、自分の味を、自分自身が求めていることに気づいた。手の込んだ料理じゃなくていい。今日は何が食べたいのか、わたしがわたしの声をきいて納得する晩ごはんを食べたいんだ、と。
さらに、山口さんと星野さんの言葉は、わたしの当時の食生活を否定するものではなく、「今の仕事環境であるならば…」と対処法を授けてくれるものだった。
お二人の言葉えらびから、今自炊ができない自分を責めたり、自炊できていそうな人たちを羨むのは違う。今できる最善を探すか、環境を自分で整えようと思った。
だからわたしは、転職をして平日夜の時間を確保することを選択した。
さいごに
食べることをおろそかにせざるを得ない状況を自分でつくっていたから、そこにテコ入れをしたという今回の経験は、「自分の欲を自分できいて、その欲を実現するために何をすべきか、考えて行動する」ことに抽象化できると思っている。
トークイベントの中で、星野さんからこんな言葉があった。
きっかけをくれた、お二人との対話に感謝し続けられるよう、納得のいく晩ごはんを食べ続けていきたい。
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