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ぼくの詩

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詩をまとめてみました。よかったら見てみてください。
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2021年7月の記事一覧

【詩】大急ぎの7月

大急ぎで時間をひっぱっていくヤツがいる ぼくの手を強引にひっぱって はやく、はやく、と急か…

【詩】三丁目の魔法使い

昼すぎになると三丁目の公園に 小さな魔法使いが集まってくる 彼らは素敵な魔法で いろんなも…

【詩】好み -このみ-

「ねえ、ネコ、飼おうよ」 となりできみが言う 「もう、いるじゃん」 気まぐれなのが一匹 「…

【詩】地図 -ちず-

目的地が決まっていると きみは必ず 地図をくるくるまわす 自分の場所と 地図を見比べながら …

【詩】愛を忘れた小鳥

愛を忘れた小鳥が歌う わたしに愛は必要ないの 素敵な巣箱と 美味しい木の実で十分よ ある日…

【詩】現実 -げんじつ-

冷たい指先が頬を撫でる ゆっくりと、それを知覚する 「どうしたの?」 「明日も、ここにいる…

【詩】時間 -じかん-

「ねぇ、わたしと出会った時のこと、おぼえてる?」 「うん、おぼえてるよ」 誘われた意識が過去に戻る しまわれた記憶が再生される あたたかくて優しい時間 「わたしが、おばあちゃんになっても、一緒にいたい?」 「うん、一緒にいたい」 まだ見ぬ未来が描かれる 期待と不安が創造される 過去と希望が織りなす時間 そっと、抱きしめる 通りすぎた時間と これから出会う時間の間で 今を感じる 「大好きだよ」

【詩】理由 -りゆう-

ぼくが生きている理由 きみを愛している理由 それを探している理由 見えない心が居場所を探し…

【詩】光 -ひかり-

きみには、きみの好きがある きみには、きみの得意がある それは、大切な光 その光を、隠さ…

【詩】眠れない夜に

眠れない夜に きみのことを考える きみはどんな夜を過ごしているのだろう 目を閉じると聞こ…

【詩】観覧車 -かんらんしゃ-

「ぼく、ほんとは、高いところが怖いんだ」 「うん、知ってる」 きみがぼくの手を、そっと握…

【詩】存在 -そんざい-

「ねぇ」 「なに?」 「ぎゅって、抱きしめて」 「なんで? どうしたの? 急に」 「いつも…

【詩】音-おと-

「何してるの?」 「聴いてるの」 「何を?」 「あなたを」 声・呼吸・鼓動 打ちよせる波は…

【詩】海 -うみ-

「海に、行きましょう」 「どこの海に?」 集められた水が海と呼ばれた その日から 海は今まで、海のまま 光を吸収して青を拡散する 「なぜ、海は青いの?」 「青だけが深く潜れるから」 風に抱かれて優しく揺らめく 「なぜ、波があるの?」 「風と戯れていたいから」 月に魅かれて満ちていく 「なぜ、満ち引きするの?」 「月に近づきたい欲望と、それを制する理性が葛藤してるから」 「それで、どこの海に行くの?」 「海は、ひとつでしょ」