【合格体験記】ITストラテジスト試験

少し前になりますが、ITストラテジスト試験委合格しました。今回記事を起こしたのはこの一点をお伝えしたいためです。

「午後Ⅱの文字数が不足していても合格できる」


ITストラテジストとは

ITストラテジストという資格については、情報処理推進機構(IPA)のHPに以下のように記されています。

 高度IT人材として確立した専門分野をもち、企業の経営戦略に基づいて、ビジネスモデルや企業活動における特定のプロセスについて、情報技術(IT)を活用して事業を改革・高度化・最適化するための基本戦略を策定・提案・推進する者。

情報処理推進機構 ITストラテジスト試験情報より

ITスキル標準においてはセールス・マーケティング・コンサルタントの能力を証明するものと位置付けられています。

いわゆるDX推進者、ITコンサルタントと呼ばれる人が目指す資格になると思います。一般的に難関資格と認識されていますが、要求される知識レベルはあまり高くないように感じています。この点は情報処理資格試験のほとんどがIT技術の力量を求めるのに対して、ITストラテジストはIT企画・ビジネス企画といった上流工程を対象とするために多くの人にはなじみが薄く、過度な評価をされているように思えました。

資格取得のメリット

ITストラテジストには独占的な権利は無いので、公的な知識・能力の担保以外に特徴的なメリットはありません。しかし、一部の公共事業では資格保持が応募要件であ、IT経営に必要な最新の知識を身に着けることができるというのは自身のキャリアアップにおいてメリットであると言えます。

特に近年はDXの実現が国策化してきているので、DX実現に必要な知識をまとめて身に着けることができるITストラテジストは価値が高まってきていると言えるのではないでしょうか。

これから受験する方へ

情報処理の高度試験は1日がかりになることや、午後に長文記述があるためハードルが高い印象がありますが、基本的に60%の得点で合格できる試験です。従ってポイントを押さえた知識習得と、論述問題の問題の解き方を身に着けることで対応できる試験だと思います。

午前Ⅰ・Ⅱ

基礎的とはいえ普段取り扱わない知識を要求されるためある意味難問と言えるでしょう。しかし、要求される知識の範囲と出題のバリエーションが狭いため過去問題だけで50%は確実に達成できます。それぞれの単元で60%を得点できないと足切りが発生することを考慮すると余裕を持ちたいところですが、対策範囲に対して問われる知識レベルはあまり高くないので恐れるほどでもないと思います。

午後の問題に抵抗なく取り組める人には午後1が高い難易度と感じられるような気がします。

午後Ⅰ

個人的には実質的な壁のように感じられます。専門知識よりも国語力の方が重要性が高い印象。とにかく設問に対して適切に回答できているかに気を払う必要があります。細かいテクニックは専門の参考書をご参照ください。印象としては大問一つにつき2問のクリーンヒットと、部分点で得点率60%を目指すイメージかと思います。

午後Ⅱ

いか時間との闘いという一言に尽きます。鉛筆で最低2,000文字を90分以内で書ききる練習が何よりも重要、問題の解き方は参考書通りに行えば得点できます。

問題で問われる内容は例年あまり変化が無いため基本的な文章構成は変わらないはずなのですが、いざ書き出すと思い通りには進まないことが多いため、余裕を持ったマネジメントが必要になりま。

問われた内容にすべて回答し、論文として破綻していないことが最低条件と考えていいでしょう。今回私は問3の文字数を5文字ほどショートしましたが、字数未達は減点で済んだようです。


ITストラテジスト試験は、午後Ⅱの論文テーマを敬遠する方が多いように思われますが、新聞や雑誌記事が参考になるケースが多く、世間のイメージに反して対応しやすいように思えます。

DX白書2024にも記載がありますが、近年はDX人材類型のビジネスアーキテクトの必要性・重要性が高まってきているようです。ビジネスアーキテクトに必要な知識を身に着け、能力担保するためにITストラテジスト試験の受験を検討されるのはいかがでしょうか。

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