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初心者のための「本治法の効果判定」

どうもゆーのすけです。
今回は、僕が普段行っている経絡治療における本治法の効果判定法について書いていきます。

鍼灸臨床では刺鍼することに注目しがちですが、大事なのは治療前後で評価することだと考えています。

鍼灸治療とPDCA

鍼灸治療の流れの骨格はPDCAと似ていると思っています。

まずPDCAとは、

Plan(計画)
Do(実行)
Check(評価)
Action(改善)

の頭文字を取ったもので。P→D→C→Aのサイクルを繰り返し行うことで、継続的な業務の改善を促す、ビジネスでよく使われる技法です。

鍼灸をPDCAに当てはめると、
P:四診・弁証し、施術の方向性を計画(証立て)
D:鍼灸など施術
C:効果判定
A:判定をもとに証の見直しや治療内容の改善

東洋医学の診断と治療の流れ

これは、治療全体でも大事ですし、本治法の鍼1本するときもPDCAサイクルを回すイメージで行うと、本治法の精度は確実に高まります

Pでの望・聞・問・切の四診で得られた所見が、本治法の刺鍼後にいい方向に変化していれば(=C:効果判定)本治法がうまくいっていると判断できますが、一定以上の四診の習熟度が必要になります。

初心者には難しく感じてしまい、うまく本治法の効果判定ができないと、おまじない的な本治法になりかねません。

そこで初心者でもできる、本治法の効果判定について解説していきます。

本治法を行ったとき、実際患者さんにどんな変化が起きるのかのイメージ作りにも活用できます。

本治法の効果判定はどうやるのか?

参考文献であるVAMFITから引用した項目をもとに解説していきます。

① 頸部の筋肉が軟らかくなって,緊張が芯から取れてくる。

鍼の前後で、首全体の筋肉の緊張の変化を触診で見ます。首全体といってもよくわからない場合は、胸鎖乳突筋(ツボで言えば、「扶突」)を中心にみるのがいいです。
第XI脳神経である副神経が胸鎖乳突筋の運動神経を支配するので、脳のリラックスが反映されると考えられます。
また「天柱」、「風池」も首の反応がでやすいツボなのでそこも合わせてチェックしてもいいでしょう。

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