初心者のための経絡治療
こんにちは。初めましての方は初めまして。”ゆーのすけ”こと金井友佑です。
僕は現在、父の開業する鍼灸院にて副院長として勤務しています。
施術は、マッサージなし鍼灸オンリーで、主に「経絡治療」という方式を用いています。
僕の連載では、この「経絡治療」について紹介していきたいと思います。
初回である今回は、経絡治療ってなに?どんな良さがあるの?という点をお話ししたいと思います。
経絡治療を鍼灸臨床で用いることで、目の前の患者さんをより深く理解し介入できるので、その結果、身体も心も楽になってもらえるようになります。
なぜなら、東洋医学に基づいた治療システムであり、全身的、体質的、心理的な考察もでき、その考察をもとに施術することでそれらのアンバランスの改善まで可能にします。
僕自身、経絡治療を臨床に活かすことで、少ない鍼数でもここまで変化するのだといつも身体の持つ自然治癒力に驚かされています。
経絡治療3つの特徴
経絡治療には、3つの特徴があります。
【1】日本人の体質に合った自然療法で、伝統医術。
【2】すべての疾病を経絡の虚実状態として把握する。
【3】切診を重要視する。
それぞれについて解説していきます。
【1】日本人の体質に合った自然療法、伝統医術。
明治時代の日本では、西洋化の流れもあって鍼灸は衰退していました。これに対して復興運動が昭和初期から起こりはじめました。その中で、柳谷素霊(東洋鍼灸専門学校の初代校長)の教え子である岡部素道と井上恵理、そして竹山晋一郎らで昭和14年に新人弥生会(現在ある経絡治療学会の前身)を発足。これを契機に、会のメンバーは各地で経絡治療についての講演を発表していきます。これが経絡治療の誕生とされます。その後、日本鍼灸の代表格として現在まで引き継がれています。
古代中国の書物「素問」「霊枢」「難経」などを根拠として復興させた伝統医術ですが、整理・体系化される過程で日本人の社会環境へ合わせたものとなっていると思います。例えば「虚証」をベースとした証立てをすることもその一つでしょう。
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