ゴールドラッシュから学ぶ成功になるための方法
ユーシロです。
上の図は西部開拓時代のカリフォルニアで、ゴールドラッシュの模様を切手にしたものです。当時、金が炭鉱から大量に生まれ、アメリカだけでなく、海外からも一獲千金のためカリフォルニアに向かいました。
しかし、本当に大金を手にできたのは、金を掘りにきた人たちではなく、そこに起きた「金を掘り当てたい」という需要に応じたサービスを提供した人たちでした。
本当に儲かったのは、金を掘るためのつるはしやスコップなどを売った人たちです。
金持ちとは社会のブームを利用して稼ぐ人です。つまり、成功者は人々の需要を見つけ、それに乗じるのが上手いということです。
カリフォルニアのゴールドラッシュを利用して財をなした人の一人に、リーバイ・ストラウスがいます。名前を聞いてピンと来る人もいるでしょう。ジーンズでお馴染みのリーバイス創業者です。
当時、鉱山での作業は激しい労働を伴ったため、普通のズボンではすぐに破れて使い物になりませんでした。そこでリーバイスは、補強のために金属製の鋲(びょう、リベット)を打ちつけたズボンを発売しました。丈夫で特徴的なズボンは労働者の間で大ヒットとなりました。
結局、砂金掘りに訪れた人々の大部分は、金の供給者になろうとしながら、いつの間にか自分たちがサービスを供給される側になっていました。彼らが供給者になれなかった理由は、「金持ちになりたい」という自分の要求だけに目を向けていたせいかもしれません。
「供給者=商売人」になりたければ、「他人が欲しいと思うもの」を提供する必要があります。
人は通常、「行列ができているものが良いものだ」と考える傾向があります。それは、他人が「良いものだ」と保証してくれているようなものだからです。しかし、成果をあげる人は、自ら市場を開拓する人か、初期段階で他人よりも早くその市場の将来性に気づいた人です。他人とは違う道を行く勇気を持たなくてはなりません。
多くの人が気づいていないのが失敗を避けることは、同時に成功を避けることでもあるということです。
機会損失は、企業活動においては非難の対象になり難いものですが、実は、この「見えない失敗」を避けることが、もっとも大きな経済効果をもたらす可能性が高いのです。
チャレンジをしたければ、失敗は避けて通れません。失敗したくないからこそ、人は自分の道を選択し、万一、失敗した場合は、そこから多くのことを学べるのです。
ただし、気をつけなければいけないのが「致命傷となるような失敗」です。つまり、「自分が負いきれない失敗はしてはいけない」ということです。かつて、ユニクロの柳井正さんも「致命傷とならない限り失敗はしてもいい」と述べています。
私は、人が何か大きな成果を手に入れるためには、「自らの失敗に学ぶか?」もしくは「他人の失敗から学ぶか?」のいずれか、もしくは、両方しかないと考えています。そうすると、同じ失敗をするにしても、なるべく「早く小さく失敗する」ことで気力を残しておき、その後の飛躍に繋げることが良いのではないかと、思います。