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『老いる勇気』後編
日頃、死について考えていることを、ゆるゆると書いていきます。
今回は、前回に引き続き、岸見一郎『老いる勇気』を読んだので、その感想を書きたいと思います。
※私の感想を書いていくので内容には深く触れませんが、これから読まれる方にはネタばらしになってしまうかもしれないので、ご注意ください。
『老いる勇気』を読み終えて感じたことは、考え方ひとつで、人は幸せにも不幸にもなるんだな、ということです。
例えば本の中に、年を取って介護される立場になり、自分では何もできないと思ったとしても、ただそこに居るというだけで、介護をする周囲の人が「貢献している」と感じるのに貢献しているのだというお話がありました。
これほ、料理を美味しく食べることで、料理を作ってくれた人に貢献できるということと、同じようなことだそうです。
こういう考え方ができたら、毎日を幸せに生きていけるように思います。自分の置かれた状況は何も変わっていません。しかし、それを幸せだと思うのも、不幸だと思うのも、私たちの感じ方によります。だから、自分の考え方を変えることで、変化させられるものなのではないかと思います。
また、著者は、自分が幸せになることの大切さについて語っています。
考え方ひとつで幸せにも不幸にもなれるのだとしたら、自分の考え方を変えることで、自分自身を幸せにすることができます。
しかし、他の人の考え方を思い通りに変えることはできないので、他者を幸せにしようと思っても難しい。本当に相手が望むことをしてあげられるかどうかは分かりませんし、時には、良かれと思ってやったことがかえって余計なお世話になってしまうこともあるかもしれません。
私は、「自分の幸せを考える」と聞くと、「それは自分勝手なのではないか」と思って後ろめたくなってしまいます。しかし実際は、他人を幸せにしようとするあまり毎日不機嫌になってしまうくらいなら、自分自身が毎日楽しくいられた方が、相手のためになるのかもしれません。
確かに私も、大切な人には幸せに生きて欲しいと思いますし、その人が自分のために苦しんでいたとしたら申し訳ないと思います。
「自分の幸せ」という言葉から受ける自己中心的な印象とは反対に、本当は、自分が楽しく生きていくことで、他者に貢献できるのかもしれません。そして、自分が楽しく生きていくことは、自分の置かれた状況が変えられなくても、考え方を変えることで、実現することもあるのだと思います。
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