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映画『ベスト・キッド』から学ぶ飛躍的に成長する方法。知識をたくさん学んだのに変化がないのはなぜ?

「たくさん本を読んで勉強しているのに、全然変化した気がしない」ということはあるでしょうか?

私は知識が多くなりすぎると、キャパオーバーを起こしてパンクしてしまいます。

そういう時って、あれもこれもやらなきゃと思ってしまって、中途半端になってしまうか、結局実践できなくなるということが多いです。

そして、そんな状態を解決できるような気づきが、昨日ありました。


私は現在とあるコミュニティに参加しているのですが、昨日はライブ配信のセミナーが行われました。

そこで、

「日々の積み重ね(実践)をベースにして、その上にちょっと知識がのることにより、気づきが深まる」

ということが話されていました。

私たちはついつい、早くもっと知りたいと思って、その先を求めてしまうことが多いですが、最初から多くの知識を得てしまうと、知識に対してのありがたみがなくなってしまうのだそうです。

逆に、少しの知識で圧倒的に成長できる人は、当たり前になるくらい何度も何度も繰り返し実践しているから、より深く理解できるというのはなんとなく想像ができます。

映画『ベスト・キッド』(2010)の中に、私が好きなシーンがあるのですが、そこに、昨日学んだことがよく表れているなと思いました。

(ここから、中盤のシーンのネタバレ含みます!結末は書いてません。)


この映画の主人公は、ドレ・パーカー(ジェイデン・スミス)という、中国に引っ越してきた、アフリカ系アメリカ人の少年です。

ドレは転校先の中国であまり馴染むことができず、いじめっ子集団に目をつけられてしまいます。

そのいじめっ子たちにカンフー大会での勝負を挑み、引っ越し先の大家さんでもある、カンフーめっちゃ強いおじさん、ハンさん(ジャッキー・チェン)を師匠に、修行を始めます。

修行の初日、

シャオドレ(ハンさんから呼ばれている愛称)は腕を鳴らして、「僕は運動神経が超いいから、素質あると思う!だから、教えるのも超楽だと思うよ!」と、調子に乗ります。

すると、ハンさんは、シャオドレがそこら辺に放り投げていたジャケットを指し、「あれを拾え。」と言います。

それから、おもむろに、柱にくいを打ち付けて、こう言います。

「ここにジャケットをかけなさい。」

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そんなおかしいことを言われた訳ではないので、何も疑問を持たずに、シャオドレはジャケットをくいに掛けます。

その後すぐ、ハンさんは、

「取れ。」

と言います。

シャオドレはさすがに、「????」という表情になり、「え、でも・・・」と戸惑うのですが、「取れ。」と催促されるので、言われた通りにします。

すかさず次に、

「着ろ。」

と言います。

もう、ここまでくると、ウンザリです。嫌々、言われた通りにジャケットを着ます。

もうここでさすがに終わりかと思いきや、次は「脱げ。」と言います。

「どうして・・・!?」とシャオドレは反論するのですが、「脱ぐんだ。」と、ハンさんがゆっくりと諭すような口調で指示するので、その通りにします。

続けて、またもや「掛けろ。」という指示。なんとスタート地点に戻ります。

もうここまで来ると、シャオドレは、「この人は何を言ってんだろう。」と言いたいばかりの、呆れた表情です。

その後は、「取れ。下に置け。拾え。掛けろ。取れ。着ろ。脱げ。下に置け。拾え。掛けろ。………………(以下ループ)」

これの繰り返しです。しかし、シャオドレはため息ながらも、言う通りにします。


雨の日も、晴れの日も、暑い日も、何日も何日もただそれだけを、ずーーーっと繰り返します。


そしてある日、ついに我慢の限界がきました。こんなことをしていたって、勝てる訳がない。カンフー大会も刻々と近づいている。

「バカバカしい!もうやめる!」とシャオドレは声を荒げます。

そう言って、立ち去ろうとするシャオドレを、ハンさんは真剣な表情で引き止めます。

「こっちに来い。」とシャオドレを呼び寄せます。

そして、また、前のように「ジャケットを着ろ。」と言ったその瞬間、ハンさんはシャオドレに突きをくらわせます。

しかし、シャオドレは自然と体が動いて、不意の攻撃を力強く受け止めることができたのです! 

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だいたい予想がついていたとは思いますが、実は、あのジャケットの修行が、全部カンフーの動きと連動していて、知らず知らずのうちにめちゃくちゃ鍛えられていた、というオチです。

一連の手合わせをした後、シャオドレの肩を握りながら、ハンさんは力強く、そしてゆっくりとした口調で、こう言い聞かせます。

「人生のすべてにカンフーがある。上着を着る動きにも、脱ぐ動きにも、人との接し方にも。すべてがカンフーだ。」

・・・と、ここでやっと、教えを授けるのです。

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壮大なBGMもかかり、シャオドレの今後の飛躍的な成長を観客に期待させる、盛り上がりマックスのシーンです。

このことがあってから、シャオドレはハンさんのいうことをより素直に聞くようになり、学びの吸収率もアップします。

いうまでもなく、シャオドレにはこの後、どんどん面白い変化が起こるのですが・・・・・

ここは、本編に譲ります!

(ただアクションを見るだけでも、とても面白い作品です‼︎ジェイデン・スミスとジャッキー・チェンがキレキレの動きで、かっこいいです。シャオドレとハンさんの親友のような師弟関係も、見ていてほっこりするので、そこも見所です。)

もしかしたら、最初から丁寧に全てを教わっていても、シャオドレは運動神経がいいので、普通にカンフーは上達したかもしれません。

しかし、それはテクニックや強さだけで、カンフーのことを深く理解することはできなかっただろうし、この後の人間的な成長にもつながらなかったと思います。

(実際に、シャオドレはこの後の勝負で、テクニックだけではない部分で・・・危ない、ネタバレしそうに。)

自然に動けるようになるまで、意識の奥深くまで染み込むまで、たとえ面倒臭くてもジャケットの修行を繰り返したから、ハンさんの教えが響くようになったのだと思います。

日々の実践を地道に積み重なっていって、その上で知識を得たから、「そうだったのかー!」と、腑に落とすことができたのだと思いました。

たくさんの知識を得ようとするよりも、シャオドレのように1つの知識を大切に実践していくほうが、より深い学びが得られるようですね。

私も、そんな、シャオドレのような学び方をしていきたいな、と思った昨日でした。

知識はあれこれ手を出すよりも、1つをいろんな角度から丁寧に学ぶ方が、より早く進めるそうですよ。








 
















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