#008 はじめてのドライブデート①
子どもを持つシングルマザーであるわたしは
なかなか夜に長時間出掛けられない
その状況を理解してくれている司
この日は昼間に集合し
ドライブデートに出掛けることになった
初回もホテルにいた 2 回目も夜だったから
昼間会うのははじめてだ
眠いのかな?
覇気がない司と朝から絶好調なわたし
そのギャップが面白かった
ドライブデートは話している時間が長いので
話題が多岐に渡るのだが
このときも様々な違和感があった
まずは司の出身地
司は横浜といっていた
しかし横浜の話をしても広がらない
なぜだろう?
実は彼の出身地は東北であったのだ
この事実は 1 ヶ月以上先に知ることになる
違和感だけではない
嬉しいこともあった
まず立ち寄ったスタバでは
注文時に言葉がかぶるというプチハプニングがあった
ただ言葉がかぶっただけなのに
勝手に共感度が増してしまうのだ
そして可愛いエピソードも
彼はコーヒーフラペチーノを頼んだ
なぜそれを頼んだの?
と聞くと
「 パピコの味がするから 」
司は答えた
このときは理解できなかったのだが
司はパピコが大好きなのだ
この夏、司とさまざまな味のパピコを
食べることになる
アイスが大好きとか可愛すぎる
私たちはまず、
市内でも有名な訳ありカップルが集合するという
北部にある某駐車場へとむかった
とても広い駐車場
営業車、飲食店利用者、
さまざまな人が使用するところだ
なぜここが訳ありのカップルが集合するのか
この場所は大きな国道沿いにあり
隣にはホテルが 2 つもある
人目に付かず車で待ち合わせをし
こっそりとホテルに入れるのだ
この秘密の待ち合わせが気になって
仕方がなかったので
司に付き合ってもらった
しかし、平日の昼間
おもったような動きをする
カップルはいない
不完全燃焼でもやもやしている
わたしをみて司が
隣のホテルの駐車場までいってみようと
提案してくれた
ホテルの駐車場では
生々しい人々を観察することができた
平日の昼間にホテルから出てきて
別々の車で帰るカップル
まわりをものすごく警戒しながら
ホテルに入るカップル
年配の老夫婦
甘いスタバのフラペチーノを飲みながら
私たちはあーでもないこーでもないと
想像を膨らます
この一風変わった人間観察の趣味も
司とは合致していた
ホテルでの人間観察に満足し
次はなにをしようかと悩んだ
「 司の家にいきたい 」
といってみた
これは華麗にスルーされる
まぁ、出会ってすぐだからね
嫌がることはしたくない
毎回ホテルでは大変かなとおもっての提案もある
なのでホテル代をケチらず出してくれるなら
それでいいとおもっていた
しかしこれも違和感だった
この後も何度かの訪問のタイミングも
彼は全て避けようとしたのだ
時に苦しい嘘を交えながら
そういえば過去に付き合った人たちに
この反応は一切なかった
みな訪問に快諾してくた
「 誰かと住んでるの? 」
とおもいそうになるが、
それは違うと信じている
彼は自宅の住所を教えてくれる
そこで待たれる可能性がある
それくらいの計算はできる男なのだ
もし次の恋愛があるとしたら
この辺りの違和感は遠慮なく
潰していこうとおもう
アラフォーだからといって遠慮することはないし
その信用が大事になってくる
わたしは素直にオープンに
接してくれる男性が好きなのだ
そんなドライブデート
後半に続く
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