見出し画像

#011 ホテル以外の過ごしかた

気がつくと金曜日以外も司と頻繁に会っていた


平日の夜
お互い仕事を終わらせ食事を済ませ
スーパーの駐車場で待ち合わせをする

わたしはシャワー浴び
いつでも準備万端の状態で司を待つ

いつでも気持ちはワクワクしている
それくらい司といる時間は
楽しかった

ホテル以外はだいたいドライブをしていた

司は自称雨男
確かに雨の日が多かった

最初に会った日も雨が降っていた

司と会う日は雨が多いから
雨をみると司を感じることができる
雨に日が少し好きになっていた

隣町の有名な神社にいったことがあった
霊感の強い司は駐車場で固まってしまい
神社までたどり着くことができなかった
わたしの身体をぎゅーっと
掴んで離さなかったのは可愛かった

その帰り道
霊がいない安全な場所で車を停め
近くを散歩したり鬼ごっこしたり笑
エロいことを長時間したこともあったね

わたしが服を脱いだり
交わることは一切なかった
でも司はずっと喘ぎっぱなし
そればまた可愛くて
わたしは止めることができなかった

これも楽しい思い出だ

隣町のドンキホーテで買い物をしたこともあった
娘に頼まれごとをしたので
「 一緒に行く? 」
と誘ったら
「 行くーーー!!!」
という可愛いリアクション

お姉さんなわたしはドンキホーテは慣れない
「 キョロキョロしすぎだから 」
のっけから司に突っ込まれたことを覚えている
一緒にペンギンのおもちゃで遊んだり
車で使うスマホのスタンドを教えてくれたり
初めてのことがいっぱいで
これもまた楽しかった

どこにもいかず
スーパーの駐車場で永遠を話をしたり
イチャイチャしたこともあった

せまい密室なのになんであんなに楽しかったのか
気分はまるで高校生なのだ


平日の夜
会わない日もたくさん通話をした

司は仕事が終わると
頻繁に電話をかけてきた

わたしは家事の合間に電話をする

最初の頃だけだったな・・・
それも楽しい思い出だ

時には司の副業が終わった深夜から
通話することもあった

それは決まって
わたしの仕事の休みの前の日

お互い寝落ちしそうになりながら
何回も通話したな
これもまた楽しい思い出

1度すごい剣幕で怒ってたことあったな
「 楽しくない 」
この言葉がかなり嫌だったらしい
ごめんね
そのあとはもう使わないように
していたけど
そんなこともう司は忘れていたかもしれない

そう思ってしまうくらい
司はシングルタスクな人間だ

いろいろなことを同時に考えているのに
他のことをやり始めると前のことは
忘れてしまうくらい集中する
それを本人はわかっておらず
その結果、
なので前にやっていたことは
どこかに置きわすれてしまうのだ
通話の時も常に何か作業をしていたのを
わたしは知っている

常に司が生活の中にいた

2 日に 1 度は会うような
そんな日常になっていた

この生活は幸せでありながら
背徳感にも襲われていた

そうわたしはシングルマザー
このままの生活を続けるのには
さまざまな問題が発生していた




よろしければサポートお願いします!いただいたサポートは書籍購入費用に充てます。