おばあちゃんの歯を食べてみた
……猟奇的なタイトルですみません。笑
「おばあちゃんの歯」とは
スウェーデンでよく売られているお菓子の名前です。スウェーデン語では「Mormors Löständer(Grandmother's false teeth)」。要すれば、歯の形をしたグミです。
スウェーデンでは、多くのスーパーマーケットで量り売りのお菓子が売られています。日本では子どもが楽しそうに食べたいお菓子を選んでいるイメージですが、スウェーデンでは子どもだけでなく大人もここから楽しくお菓子を買っています。品揃えは日本と同じように、グミ・キャンディ・チョコレートが中心です。
(余談)「mormor」
「Mormors Löständer」の「mormor」は「おばあちゃん」という意味ですが、スウェーデン語では祖父母の呼び方がとても合理的(?)です。
まずこの「mormor」ですが、「mor」が「母(の短縮形)」であり、「mormor」は「母の母」ということで「おばあちゃん」という意味になります。
つまり「mormor」は厳密にいえば、「母方の祖母」を意味します。一方、「far」が「父(の短縮形)」を意味するので、「farmor」が「父方の祖母」です。同じ要領で、「farfar」が「父方の祖父」、「morfar」が「母方の祖父」ということになります。
単純な仕組みながらも父方と母方が区別されるのは、なんとも面白く感じます。
食べてみた
見た目のインパクトが強過ぎて、Instagramに以下の投稿をしたところ、
スウェーデン人の友人から以下のリアクションが。
Tasty、らしい。ホントか?「You should try」と言われてしまったので、試してみざるを得ません。
ということで、食べてみました。味は普通にベリーの味で、とにかく甘い。一応ミルク味の部分もあるようですが、あまり感じませんでした。食感としては、グミの割にはあまり歯にくっつかず、嚙み切れる感じ。口に入れると、すぐに「歯を食べている」ということを忘れました。
……当サイト初食レポ、伝わりますでしょうか? そもそもグミをあまり食べないので、感想に感情がなくてすみません。笑
好きな人は好きだと思います。
Lördagsgodis
スウェーデンには、「子どもがお菓子を食べていいのは土曜日だけ」という習慣があります。「Lördagsgodis」というスウェーデン語は、「Lördag」が「土曜日」、「godis」が「お菓子」を意味し、この習慣のことを示すものです。
1950年代後半に、歯の健康状態が悪いことが大きな問題となり、予防歯科の一環として提唱され、定着した習慣だそうです。今ではスウェーデンは、予防歯科の先進国とされているようです。
(参考)
食べ過ぎないように
スウェーデンで生活し始めてから1ヶ月半が経ちましたが、たしかに身のまわりに甘いものが多いと感じます。「fika」というお茶をする文化にはおやつが欠かせませんし、「惣菜パン」のようなものはほとんど見かけず、菓子パンばかり見かけます。飲み物に関しては水と牛乳以外甘いものだらけで、最近ノンシュガーで美味しいものを探しているぐらいです。
このような環境の中で、スウェーデン人を虫歯等から守っているのは、まさにこの食習慣なのではないかと思います。自分も、甘いものを食べ過ぎないように気をつけようと思いました。
将来、Grandfather's false teethをつけることのないように……
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