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【私の仕事】ドイツで花がめぐり合わせてくれた奇跡の人々

先日とても素敵な出会いがあったので、その出会いとドイツに来てからの出会いについて書いていきたいなと思っています。

まず、そもそも私はドイツに来たということ自体、自分の人生の中で予想だにしていなかった出来事です。

その中で出会ったすべての人々は本当に奇跡の出会いだと思っています。

さて、出会いの日はミュンヘンも最高気温34℃という暑さでした。しかし、土曜ということもあり配達ドライバーが見つからず自ら電車を使ってブーケを配達することに。
と言っても、電車で10分程のエリアです。

暑いなか、少々分かりにくいアパートメントを目指すこと10分。やっと見つかったと思って、インターホンを鳴らそうとしたら素敵なマダムがアパートから出てきました。

ドイツのアパートはエントランスにズラーっと名前のサインとインターホンがあります。
階数ごとに分かれているとかでもないため、オートロックが開いたら1階から1件1件お宅のドアの前のサインを確認しながらお客様の部屋を探すなんてこともざらです。

そんな訳もあって、
「このお名前の方のフロアはどこか分かりますか?」
とマダムに聞いてみました。

するとマダムは目を開き笑顔で
「これ私よ!なんて偶然なの!」と。

わりと大きなアパートだったため、良かった~!と安堵し
「お花のお届けにきました。ご友人もしくはご家族からのプレゼントかと思います。」
と、笑顔でマダムに渡すとマダムは、それはそれは大層よろこんでくれました。

「あなたが作ったの?明日が私の誕生日なの!」
「どこにお店があるの?今度お店に行きたいわ」
「お礼になにかお渡ししなくちゃね!」

マダムは笑顔で色んなことを私に聞いてきてくれて、最後には
「あなたとブーケの写真を撮りたいわ!」
と言ってなぜかお客様とブーケ。ではなく、私とブーケの写真を撮ってくれました。

自分の作ったもので、喜んでもらえたことはもちろんですが、
異国の地で、自分とは違う人種の方とここまで心通じ合え、喜びを共有できることが本当に嬉しくて"海外でフローリスト"をしている醍醐味だなと。これ以上のものはないなと、再確認できた1日でした。

ドイツに来てから、オーストラリアでは感じたことのなかったコミュニケーションの壁を毎日毎日感じていました。

それは言葉云々ではなく、あまりにかけ離れた文化が原因です。

日本人が多い国(米国、豪州、カナダ、フランス)は、やはり日本人にフィットした文化が多少なりとも備わっています。

ドイツは日本とは似てるところもあると言われていますが、私は基本的に対極にあると思っています。

そんな中で文化や言語を超えた瞬間は、忘れがたいものです。

私を雇ってくれている今のお店も同様で大変なこと7割、楽しいこと3割。と、まぁ大変なことの方が多いのですが、それでもこの人たちと出会えなかった人生は考えられない。と思うほどに私の人生を変えてくれました。

そういえば、日本に居た時って人との出会いとかで感動したり、幸せに思うことってなかったな~と思いました

コミュニケーションに壁もなければ、言葉の壁もない、移民もほぼいない。
そんな環境だとどうしもコミュニケーションが単調になり、話せることが当たり前だし相手に対して良くも悪くも、何の期待もしていませんでした。

移民大国のドイツで出会った人は、ドイツ人とは限りません。

例えば私が仲良くなったのは、
-お店が入っている物件の清掃をしてくれているブラジル出身のおじちゃん。
-ドイツ人の彼氏を追いかけてきたベネズエラ出身の友人。
-そして昨日出会ったマダムも国籍は聞いてませんが、英語ネイティブな方でした(おそらくアメリカ人です)。

日常が多様性に溢れていて、ドイツに来なければ絶対に出会えなかった人々とドタバタ劇を繰り広げている毎日です。

お互いが英語が話せるのか、ドイツ語しか話せないのか、はたまた母国語しか話せないのか。

そんな世界線で生きていると、お互いに寄り添う癖もついてくるんですよね。

先日ドイツに来てから優しくなったという記事も書きましたが、この出会いが優しさを作ってくれているものの1つな気がします。

こんな感じで"点と線"が繋がる瞬間というか、出会いによって気づかされることも非常に多いです。

どれもこれも、花をドイツで学ぶと決断しなければ得られなかったことです。

これからも出会いを大切に、出会った人々に感謝をし、巡り合わせてくれたお花たちに感謝し過ごしていきたいです。



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