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私とHSP ③

初カウンセリングの日。
仕事の前に受診することにしていたので、
また予約の15分くらい前にクリニックに到着。
受付をすると、下の階に降りて待つように指示がある。
ここのクリニックって、フロアが分かれていたんだったけ。
ひとつ下の階で待っていると、
線の細い、でも優しさが溢れている男性に呼ばれた。

この方が、カウンセラーさんか、と。
部屋に通されて、先生が自分のことを話された。
お話を聞きながら、私よりも一回り近く若いであろう、
この方の話を聞いて、深く納得している自分がいた。
先生の話が、自分のことのように感じられたからだ。
そして、私の話をした。
ここに来るまでの2年半くらいの間に起こったことを、
さっと話した。
前回の臨床心理士さんとの面談と、WEBでの問診で答えていたことを
思い出した部分があったからだ。
私に会う前に、カルテに目を通しておられたであろう先生が、
内容に即する形で、HSPの歴史について話し始めた。
HSPの研究の第一人者と言われる、アーロン博士の話で、
一番最初に、アーロン博士が作られた、テストを受けることになった。
テストと言っても難しいものではなくて、
アーロン博士の著作本内に掲載されているものに対して、
はいかいいえで答えるものだった。

25個の問いのうち、私は18個当てはまるものがあったと思う。
該当数を聞いた先生は私に、
「それでは始めて行きましょう」と仰った。
私は先生から、「あなたはHSPの可能性が高いです」と
肯定していただいたように感じた。

この日に知ったことで、興味深かったこと。
それは、めまいの謎だった。

HSPの人は、交感神経の高ぶりが、
非HSPの人よりもかなり低く、
ファイティングポーズをとり続けている時間も、
非HSPの人よりも長くなるため、
体力消耗が激しい(疲れやすい)体質である、ということ、
それに伴い、これ以上エネルギーを消費しないようにするため、
生命維持装置が発動するのだそう。
これが人体の不思議で、死から身を守る仕組みだそうで。
実際にどんなことが起こるのか、というと、
体の動きを止めるようなことを、脳が起こすんだとかで、
具体的には、めまいや吐き気がわかりやすいところだと。

私はびっくりしてしまった。
今まで結果の出なかった投薬治療の意味が、
ここで明らかになるとは…
私のめまいや吐き気には、ちゃんと意味があったんだ、と。

ここから、先生のカウンセリングは、
ワークに移行していくのですが
(先生に許可を得ていませんので、内容は割愛しています)

私は今まで『腑に落ちる』ということばとその意味を知ってはいたけど、
体験するところまではなかったので、
まさに『腑に落ちる』という表現がぴったりで、
ゴクンと飲み込んだ何かが、胃袋の下の方へ落ちていく、
そんな感覚を経験したのだった。

丁寧にお礼を言って、次回以降もカウンセリングを受けたい、と
先生にお話した。

受付では、次回の予約も1ヶ月位後にお願いして、
私はその足で出勤することにしました。

心はとても晴れやかだった。
だって、今まで全くわからなかった不安なことが、
この瞬間に明確になったのだから。

私は幸せ者だなぁ、と思った。


つづく。


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