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肩書きを名乗るということの責任

一昨日Facebookで

肩書きが変わります!
今日から私は自分の職業を
「門と庭 設計士」と名乗ることにしました。
安心してください。駐車場もアプローチも設計します。リフォームの仕事もできます。ただ「エクステリア」という言葉がどうもしっくりこない方が多いようなのであえて名刺に書くことにしました。

と書いたところいつもの倍近い反応があった。コメントもたくさんいただいた。これまで自分が「エクステリアデザイナー」です。と名乗る時2つの意味でためらいがあった。

私が一級建築士でありながらなぜ「エクステリア」をするのか。建物ではなく。その理由は他の記事でも何度か書いているが、決して消極的な気持ちではない。でも人に話すとき「住宅はなさらないんですか?」という返事が帰ってくることがあまりにも多いのでその理由を説明すると長くなってしまうのと、そもそも「エクステリアって何ですか?」という方があまりにも多いという問題もあった。

そしてもう一つの理由は、そもそもあまり知られていない言葉なのにきにすることもないのかもしれないが、「エクステリア」は「インテリア」に比べてあまりイケテない事例が一般に多い。(あくまで私の主観です)
試しに「エクステリア施工例」などとインターネットで検索してみてほしい。そうするとだいたいアルミ製のどこかでみたような門扉とお世辞にもおしゃれと言えないアルミ製の柱にポリカの屋根がついているカーポートなどの写真がいっぱい出てくるはずだ。
どうしてもこれらの「製品」が私は好きになれない。(中には美しいデザインのものもあるのであくまで一般論)そして「エクステリア」という言葉を使う時どうしてもこういう製品を組み合わせて玄関周りをデザインする仕事。というイメージが自分の中に湧いてしまう。

だから「エクステリアデザイナーです」と名乗る時自分の中でどこか後ろめたさや恥ずかしさのようなものが生まれ、声のトーンが若干小さくなってしまうことが多かった。

多くの人は「だってそもそもエクステリアってみんなあまり知らない言葉なのだし、きにすることないですよ」とか言ってくれるのだが、これは感覚の問題なのでどうしてもネガティブな感情を払拭できずにいた。

小さな声で「エクステリアデザイナーです」と言ったあと長々と自分の仕事の説明をするのだ。聞く方はたまったもんじゃない!

ここ5年ほど何か「一言」で言えないのか! ずっと考えて出た答えが

「門と庭 設計士」

という言葉だった。門という言葉も庭という言葉も意味を知らない日本人はきっといない。英語に訳せばGate とGarden 海外でも通用する。そしてデザイナーという横文字ではなくあくまで設計士にこだわってみた。そこには「考え方」にこだわり、施主のいうママではなく、真の施主目線で提案する。という決意を込めた。

人が少ないところで何度も名刺交換の練習を呟いてみた
「門と庭設計士です」
イイカンジ。

シンプルでわかりやすい。たった一言の決意。でもそれは大きな違いだと感じている。

みんなの反応がきっと答えなんだと思っている。

日本一美しい門と庭を作る人間だなどとは言えない。それは他人が決めること。

でもこれだけは確かだ。


日本一熱く「狂」を込めて門と庭を語る人間である。


改めてどうぞよろしくお願いします。

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