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『コンフェッション・キラー: 疑惑の自供』観ました。

Netflixにて『呪怨』がドラマ化された。
呪怨、それは一番怖かったホラー映画である。

これは観たい、いや、観ておかなければ。
と、いうことでNetflixに入会した。

1話30分の6話なので3時間ほどで見終わってしまった。

呪怨ドラマ版のために入ったNetflixというものもいかほどのものか。

いろいろ探っている内に、ドキュメンタリーが充実していることがわかった。
料理系、サイエンス系、音楽系、そして実録犯罪系だ。

海外は日本と違って商魂たくましいのか、実際に起きた事件、実在した連続殺人犯を元にした映画などが多数存在する。
日本だと、●●の事件を元にしました程度だ。

いろいろ気になったなかにあったのが、ヘンリー・リー・ルーカスのドキュメンタリー番組だった。(Netflixオリジナル)

ヘンリー・リー・ルーカスといえばオーティス・トゥールという相棒と共に、300人だか600人だかを殺害し、『羊たちの』でおなじみのハンニバル・レクターのモデルになったことでも有名な人物だ。

これから見よう、そうしようというわけで観だのだ。

老婆とその姪っ子だかを殺害した罪で逮捕、裁かれたヘンリーは判事に、
「殺人容疑を理解しているのか?」と聞かれ、
ルーカスは突然、
「判事、残り女性100人の殺人は?」
と言い出したからさあ大変。

放浪しながら各所で人を殺しまくっていた、ということがわかり、
「この未解決殺人事件もお前さんの仕業?」
っと各所の警察から問い合わせが殺到。
全米17州で人を殺していたことが明るみにでてくる。
ヘンリー自身も自ら起こした殺人事件に協力し、拘置所ではなんと手錠もされずに部屋の中を歩き回り、タバコをふかしている。

殺害したのが100人から200人、300人と膨れ上がっていく。

歴史に残る大量殺人である。

しかし、しかしだ、ヘンリーの自供にはおかしな点がでてくるのだ。

いくら放浪していたからといって、人を殺して何1000キロ移動した先で人を殺しまた移動、殺人、移動、殺人の繰り返し、一ヶ月で1万7700キロも移動していた計算になる。
それは一睡も休憩も給油もナシで時速80キロで移動し続けなければ計算が合わない。

それでもヘンリーはやったという。

とある遺族がヘンリーの自供に疑問を抱き、独自に調査してみると、家族が殺された日にヘンリーは何100キロと離れた土地にアリバイがあったのだ。

誰が見ても間違いは明白だ。
なのに再調査はされない。
「それは死体が発見された日で情報が古いから違う」
などと苦しい言い訳までする。


ヘンリー・リー・ルーカスのことは知っていた。
でも知らなかった。
ルーカスが、実はただの大嘘つきだったんじゃないか?という話を。

全国の州からよせられる未解決事件、その詳細をヘンリーは確かに知っていた。
それはなぜ?

観みれば観るほどヘンリーの姿が変わってくる。

しかも関係ないところでとある人物の人生が壊されてしまう展開までみせる。

嘘なら嘘でしかたない、というわけにもいかないのは当然だ。
真犯人が捕まっていないのだから。
やっと家族を殺した犯人が捕まったと、ひとつの安らぎをえた遺族たち、疑惑が持ち上がるだけでその心情がいかばかりか。


しかもこれは80年代の話だ。
なぜ、日本にはこの、一番大事な情報が入ってきていなかったのか疑問だ。


この番組の最後、この言葉が全てを表している。

これは人間の本質を表した話よ
私たちは自分が見たいようにヘンリーを見ていた 
そして真実を見失ったかもしれない


我々はこの、ヘンリーという人物から多くを学ばなければいけないし、学べるはずだから。


あまりにおもしろかったので、これはオススメしておかなければと思った次第であります。






















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