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対人支援職向け団体「Assemble」立ち上げについて

はじめに

こんにちは!臨床心理士の徳田です。
メンタルヘルス系ITベンチャー「cotree」を退職し、現在は、コーチングやコンサルテーション、時にはスナックに立ってみたり、フリーで活動しています。
対人支援職向けの団体「Assemble」を立ち上げることについて、1度noteをリリースしたんですが、しばらくの運用を通して再考したことを反映すべく、リライトしました。ご興味ある方はお目通しいただけると嬉しいです。

「Assemble」とは

「Assemble」とは、コミュニティの名前です。
福祉職、心理職、教育職など、対人支援職に特化したコミュニティとして、現在のメンバーはFacebookグループに20名ほど。
入ってできることは、

①主催イベントに参加できます
(ぶっちゃけ今は所属しなくても参加できますが、これからはメンバー限定のイベントなども開催予定です)
②グループメンバーと交流できます
(現場で困ったことについて気軽に聞けたり、共通のモヤモヤを抱えている人と繋がったりできます)
③蓄積してる情報を閲覧できます
(まだそんなにないですが今後増やしていく予定です)

これまでの活動の紹介

以前より単発で支援者向けの研修を実施してきました。
以下にこれまでのイベントをまとめてみましたが、僕の熱い(長い)コメント付きなので、団体について知りたい方は読み飛ばしても大丈夫です。

①精神科医による、疫学の観点から精神病を紐解くイベントの実施
(専門的でちょっと説明が難しいんですが、疫学の切り口で精神病について考えるイベントはニッチです。しょっぱなから冒険でした)
②分析心理学に詳しい臨床心理士による、幼少期の体験とこころの不調について考えるイベントの実施
(こころの不調を持った人の過去の体験をのぞいてみて、苦しさや生きづらさについてもっと豊かに考えていこう、という主旨。ベーシックですが、奥深い内容で僕自身も勉強になりました)
③「コミュニケーション力」について、精神分析学、クライアント中心療法、コーチングのスキルをミックスして考える、クライアントファーストな関わりについて考えるイベント
(これは僕担当でした。毎日支援してるけど、いい感じのコミュニケーションってできてるかな?と立ち止まれるきっかけになればなと思い、このテーマにしました。内容に自信あるのでまたやりたい)

今後は新しい形のイベントや、対人支援職同士の豊かな交流が生まれる場を作っていこうと思っています。

アッセンブルを立ち上げようと思ったわけ

僕たち対人支援職の働く環境は、なかなか抜けきれない漠然とした問題がいくつか存在しています(どのお仕事にもあるものだと思いますが)。その問題が背景となり、クライアントさんに適切な支援が届け切れていない現状があります。

例えば、対人支援職の燃え尽き、低賃金、離職、周知の低さによる連携の取りにくさ、社会的地位の低さなど。
こういった問題を、「コミュニティ」を用いての解決を目指していきたいと思い、以前より単発で実施していた研修を一つの母体開催のスタンスとし「Assemble」の立ち上げを決断しました。
僕自身経験が浅く未熟ですが、現状を変える何かができれば、というシンプルな思いが、Assemble立ち上げの根底にあります。
これからどんな形が適切かを探っている手探り状態ですが、新しい可能性が生まれればな、と考えています。
共感してもらえる方、新しいことをしていきたいと思っている方に入っていただけると嬉しいです。

アッセンブルが果たす役割

心理的負荷をケアするシステム
対人支援職は、人の相談事にのったり、時には生死に関わる重責な相談事にのるような仕事です。精神エネルギーを多く使う仕事であるにも関わらず、一人で抱え込まなければいけない孤独な職場や、他職種に理解が得られにくいなどの実情があります。
本来の仕事場では、同僚や先輩に相談ができたり、振り返りを行うことで業務の改善を行うPDCAのシステムが導入されていたりしますが、対人支援職はそれが得られにくい。
そのことが離職率や燃え尽きに関わっているのではないか、と想像しています。
Assembleでは、豊かな横のつながりを作り、心理的負荷のケアを目指します。

スキルアップをはかるシステム
対人支援職が働く環境では、何を持ってしてスキルがアップしたのかの評価や、経験を重ねたことによる賃金増加のシステムが整えられていません。
「スキルアップができている」「支援者として成長ができた」という実感は、やりがいや働きがいにつながりうる感情です。
学び合いの場や同業者とのつながりにより、スキルアップや自身のスキルの総体化を行うことで、燃え尽きや離職に至らず楽しく働き続けより良い支援が増えることを目指します。

多領域とコミュニケーションできるシステム
同じ資格者同士でも、精神分析系↔︎認知行動療法系の心理士の間に隔たりがあるように、同資格者、関連資格者の間に、交流が行われにくい現状があります。例えば、臨床心理士と教師は同じ目的があるはずなのに、積極的な交流が生まれにくい実情があったりします。
Assembleでは、関連職との交流ができるイベントやコミュニケーションを実施し、積極的な交流を生み出していきたいと思っています。

「Assemble」に込めた思い

支援職として働く中で経験したことや知識は、とても貴重なものです。「こんな工夫をしたら支援が入った」というエピソードは、とても参考になりますよね。ですが、それをシェアする場所があまり多くないですし、そういう会に参加するにもハードルがあります。
「価値あるシェア」をより多く生み出していきた。その実現を目指し、コミュニティを運営していきたいなと思っています。

「Assemble」は「集める」「組み立てる」という意味の単語で、一人一人ではなし得ないことも、集まり支えあうことで実現させていくことをイメージしてこのように名付けました。
「目の前のクライアントさんのためになることを行う」ことが、対人支援職の最終的なミッションであり、Assembleのミッションは、学びあったり支えあうことで、この世に「クライアントさんのためになった」瞬間を一つでも多く生み出すことです。 

支援界隈のより良い発展のため、ひいてはクライアントさんへのより良い価値提供のため、何よりも支援者本人が仕事を楽しめるよう、これからも精力的に活動してまいります。

アッセンブルのご利用について

【所属方法】

アッセンブルのホームページを作りました。下記URLに所属方法が記載しています。
現在は、Facebookグループ、臨床心理士限定コミュニティなどを運営しています。

【活動内容】

①経験豊富な先生方をお呼びしたセミナーや、各種研修の実施
②読書会、勉強会などの実施
③専門職同士の交流会の実施
④メンバー同士でのケース検討の実施 
⑤(予定)クライアント当事者さんをお招きしたヒアリング会 etc

【所属条件】

①何らかの支援職についている方
②「支援」に興味のある方、学びたい方

【料金】

所属は無料です。参加イベントに応じて、料金を払ってください。

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