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2020/6/3 日記

仕事帰り、数ヶ月ぶりに大型書店に行く。広い書棚から本をゆっくり選ぶことができることがとにかく嬉しい。散々悩んだ結果、最近気になっていた金井美恵子の本を買った。金井美恵子の文体は唯一無二で、「読む」という行為自体に快楽を感じさせてくれる作家だ。学生の頃、一度挫折したことがあって、家に一冊もなかったけれど、ずっと読めるようになりたいと思っていたし、今なら読める気がするのだった。どんな小説が好きか?を言語化すると、今の自分は、「エンタメ」よりも「純文学」が好きなのではないか、と思う。ストーリーよりも、言葉の選び方や言葉の取捨選択による文章の美しさに感動したい。昔の自分は「主人公に共感できるか?」「続きが気になる内容かどうか?」が大事で、対象から外れる小説はとにかく読むことが苦痛だった。それが、今の考えでいくと、読める作家が一気に増えて、あれもこれも手を出したいし、嬉しい悲鳴だ。




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