Vol.466 12月19日 インプレの宣伝


EOS R6 Mark II + RF100-400mmF5.6-8 IS USM

このカットね、動物AFで奥のフラミンゴずっと追っていて、うまい具合に横切ってくれたから「丁度良いや」と思って撮ったらピントが甘かったのでボツにしたヤツ。認識はとても安定してたのだけど、上手く行かないよね。

ってことでEOS R6 Mark IIのインプレ記事が公開されました。

そこでの溢れ話でも。
個人的にEOS R6はカメラ作りっていう観点ではゲームチェンジャーとなったカメラだと思っています。
まず起動がミラーレス機としては尋常じゃなく早い。一眼レフ並とはいかないけれど、近いくらいのレスポンスで起動します。豊田調べでは当時最速。
次に、EVFが安定表示されるまでの時間が短い。覗けばすぐ表示されているって言えばいいかな。
この2点だけでもうキモチイイ。ってのが、R6以前のミラーレスって電源入れてから早くても3秒くらいは撮影可能になるまで掛かってました。α7 IIとかも遅いよね。Z7も遅い。で、起動後もEVF覗いた瞬間は真っ暗が基本。一眼レフに慣れていると出鼻を挫かれる訳です。
いろんなところで話を聞きましたが、当時はR6くらいのレスポンスで撮れるようにするのは相当難しいと言ってました。
で、EOS Rで色々とチャレンジしたことをバッサリ逝ってコンサバに振ったコンセプトにも感心。どうやったら一眼レフからミラーレスに移行してもらえるか?みたいなことを真剣にやったんだろうね。超が付くほど強力なボディ内手ブレ補正についても、何処で聞いたか?は秘密ですが「あれは本当にスペック通りの性能が出ている。ウチではまだ難しい」とこぼした方が居ました。

そういう印象的なカメラの2代目なので期待もデカイ訳よ。
第一印象はAFが随分賢くなったな、でした。特に人物と動物は抜群に賢い。メガネはヘッチャラ。髪で隠れても平気。後ろ向いたらすぐ頭部認識。で表示のレスポンスも速いから「こりゃ異次元だわ」と思った訳で。この認識する速さが積層っぽいなと感じたポイント。R3と比べるとさらにワンテンポ速いというか表示が遅れないから速く感じているだけかも知れないけれどもね。
で、飛行機撮ってても兎に角楽。認識とトラッキングが酷く安定している(褒めてますよ)から「ちょっと構図で頑張ってみようかな?」と色気を出したくなるってもんです。

ソニーと比べるとEVFのスペックは大したこと無いけど、覗きやすさとかAF中に表示解像度が下がらないとか、チラチラしないとか、スペックだけじゃないぞっていう覗き心地の良さがある。

鳥を撮ってると、やっぱり積層センサーのが良い。ひょっとするとLレンズ使えばもっと良かったのかも知れないけど、セットで70万くらいするでしょ?正直70万出すならもう腹くくって分割払いとかでR3とかα1買った方が良いと思っているので、コスパは微妙だよね。こういう動きが大きいor激しいand動きが読み辛いとかになってくると、R6 mark IIとR3とかだと撮る気になるかどうかのレベルで撮りやすさは変わってきます。やっぱりね、比べちゃ駄目。

お家でデータ観てると、撮ってる時の感覚から期待するよりはピントが来てないというか微妙に甘い。テストしたのは最終版とは言え製品ではないってこともあって軽くしか突っ込みませんでしたが、ワリと微妙に甘かったり、認識出来てたのにボケてたり、はありました。普通のレンズよりL玉の方が通信も速かったような気がしているから、RF100-500mm使えば違った印象を持ったかも知れません。

画質ね。普通に良いけど、多分Z6 IIのが綺麗だとは思います。ま、好みの問題もあると思うけど。個人的にはZはキレすぎて好みとは違うからR6 Mark IIのが好きかな。

使ってる感じは非常に良かった。キヤノンは操作性が良い。撮影中と背面モニタを観ながら操作する時の操作性を分別しているのもニクイ。ソニーとニコンはキヤノンに弟子入りした方が良いと思いますぜ。

R6の良さって他社機と同時に使ってみると身にしみます。上述のレスポンスはもちろん、机の上に置いてから持ち上げる、といった動作やバッグから取り出すとかそのくらいでも「あれ?キヤノン良いぞ・・・」という気づきはあるんじゃないかな。
α7 IVとかと使い比べると道具としての出来の違いが凄く分かると思いますよ。

ただ、あのボディのクオリティで40万ってのはちょっと寂しいかなぁ。性能的には納得だし、ガッシリしてるけどソコハカトナク安っぽい。正しくは40万の質感ではない。R5のシッカリ感を味わったりすると「むー」と思っちゃうよ。性能重視ならリーズナブルだと感じました。
ま、こういう文句が出るのはR6 Mark IIっていう名前にもあると思ってます。キヤノン的にはEOS 5D Mark IVと同クラスみたいな感じを醸していたけど、どう贔屓目に見ても5Dクラスとしてアピールするには価格に潜む天使の取り分がデカイよね。撮影性能的にEOS-1DX Mark IIIを越えているとしても。
性能売りすると陳腐化がスゴイことになるから、もう少しバランスとってほしいな、と感じる今日このごろです。

ともあれ、めちゃくちゃ良いカメラです。
高いだけある。

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