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La La Land

夢を追う人が作った、スクリーンにいっぱいに詰められた夢

☆4.9/5

はい最高。

2回劇場で見ました。あと1回立川の極音上映で観たいなぁ。
初回はTOHO六本木のドルビーシアターのど真ん中という最高の環境でみたんだけど
いや、オープニングから心臓はガッツリ掴まれました。
「これからミュージカルやるぜ!」
と言わんばかりの、圧巻の長回しの歌とダンス
高速道路を封鎖して撮ったらしいけど、ちょっとカメラが引くと、うわ、あんな遠くの人まで踊ってやがる!楽しい!
そしてあの最高映画、ガーディアンズオブギャラクシー(2014年俺ベスト)のタイトル出しを彷彿とさせるような画面いっぱいに出されるタイトル。
もうね、これだけで笑い泣きです。最高すぎて。

自分実は大学学部の頃、オリジナル作品を上演するミュージカルサークルに入ってて、作品作る時に「昔のミュージカル映画のアレやりたいコレやりたい」が沢山あるんだけど
この映画はそれがいっぱいに詰まってる。監督のミュージカル愛が伝わる。
特に前半、プラネタリウムのシーンまでは、昔のミュージカル映画が想起されるようなナンバーの数々。
(引用を編集してくれてる動画あった http://www.independent.co.uk/arts-entertainment/films/news/la-la-land-oscars-2017-movie-references-singin-in-the-rain-umbrellas-of-cherbourg-a7544806.html)

主人公達が2人で踊るとこは、絵面からなのか、雨に唄えばの3人でタップを踊るシーンやメリーポピンズの魔法の言葉のシーンっぽい。画面に2人が真ん中にキレイに収まってダンスを映してる感じ。
プラネタリウムのとこも、クラリネット?の音、静かな曲からファンファーレ的に金管が入って丸い円でフェードアウトしてく終わり方なんて何年代!?て感じに、わざとやりすぎな程にそういった演出を詰め込んで、主人公達の夢と監督の夢がシンクロしている。
そうだよなぁ!タップダンスやりたい!群衆ダンスやって最後皆で曲のタイトル叫んでキメたい!主人公2人にはそれぞれ代表曲あるよね!うわーこれ舞台でやりてぇ〜。

そこからジワジワと見え始めて来る現実。SUMMERの始まりとか、いきなり車で走り出して一方通行でつまづくからね。あと壁のシミとか。細かい演出が色々ある。
色彩も映画のストーリーテリングを助けてて、前半は、予告とかで頭に刷り込まれたビビッドな色や紫がかった「ララランドカラー」満載なんだけどSUMMER以降は全然なくなってる。

そんな感じで段々と現実による閉塞感に息がつまってくるから、だからこそ、エマストーンのAuditionのカタルシスが半端ない...!!
感情の伝わり方が半端じゃない。同じく歌を現場録りしてるレミゼラブルのアンハサウェイのI dreamed a Dreamに匹敵する。エマストーンやるなあ!
歌詞がまた良くて、言っちゃえばエンジニアを志してる自分も夢追い人で、グッときちゃうよ。乾杯。

そんで最後、この映画、とても現実的なラストで描き方によっちゃ観客にモヤモヤが残りそうなもんだけど
かの最高映画シングストリート(2016年俺ベスト)でもあった「主人公の(現実は全く異なるんだけど)理想の映像化」をする事によって、この映画の「夢」性を損なう事なく映画を終えられてる。
シングストリートもそうだけど、思い描いてる理想があまりに美しくて、最高で、でも現実は違ってて、切ない。
俺はこの手の表現に凄い気がする。俺もいつも理想を思い浮かべては、それを満たせてない自分に辟易する。フェイスブックとか見てると特に。羨む前に行動しろって話だけど。
研究でも、私生活でも、皆「理想の自分」になりたくて生きてるんだ。
何かを選んで、何かを選ばないで、人生を生きてくのだ(良いこと言った)

とかなんとか言いましたが
観てて、とにかく楽しかったです。
サントラ鬼リピートなう。


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