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日本人の強みと弱み  2024/2/15

2月12日、アメリカンフットボールの世界一決定戦であるSuper Bowl 2024
(スーパーボウル2024)を何年振りかに生中継で見ました。


アメフトは、学生時代と社会人時代にやっていたスポーツですが、最近は全く キャッチアップできてなく、久しぶりにライブで一流の戦いをみて興奮しました。


壮絶な試合内容だったことに加えて、日本公演直後のスーパースター、テイラースイフト の彼氏も出場していたりと内容も話題性も最高でした。


ところで、このスポーツ:アメフトはアメリカでダントツの人気スポーツであるにもかかわらず、 いまだに日本では普及していません。
アメリカの属国と揶揄されるぐらいアメリカの影響を受けてきた日本なのに、全く普及しない。
これは、日本人の本質的な所と関係があるのではと個人的に考えています。

ルールが複雑でわかりにくいという面はありますが、実はこれも含めて、アメフトの特徴として、 "目に見えないこと"=the invisibleが非常に多いということです。

毎プレー、ほぼ全プレーが、次のプレーに向けて布石を打つ、これを敵と味方で50人規模(1チーム)でやり続けるのです。
なので、目に見えている一つのプレーは、その全体の連関のほんの一部にすぎないのです。
次のプレーのために、今のプレーを捨てることもあれば(個人技のフェイントやフェイクではなくチーム全体で)、時間などの状況によっては、プレー自体をしない、という選択をする時もあります。(ルール上、可能なのです。面白い)

このような目に見えないことを楽しむことは、日本人が得意ではなく、好きでもないのかもしれません。

多くの日本人は、"目に見えること":the visibleを真剣に考える傾向があります。これは、ものづくりが得意な面とも通じると思います。
だからこそ、日本は世界的な商品を生産してきました。

ただ、"目に見えること"に強い一方、"目に見えないこと"に弱い、ということも日本人の特徴の一つでもあります。
この日本の弱みが時代の変わり目で露呈されたのは、第二次世界大戦時の日本軍です。

世界的に、陸軍と海軍が統合して、武器や物量や情報などのインフラ合戦へシフトしていたという、”目に見えないこと”が読めずに、日本軍は陸軍、海軍がお互いに政治的に駆け引きを行い、艦隊対決、奇襲、接近戦などの短期的で、”目に見えること”の作戦に依存していました。

日本は世界に名だたる軍艦や航空機を作って、個々の軍人も高いレベルで鍛錬されていたわけですが、日本軍は、陸軍・海軍の統合的な戦略を持たずに、机上の空論、綺麗事、精神論、組織間の調整に終始しました。

昨今、時代の変わり目で、日本が苦戦しているのは、このような日本の弱みの再現ではないかとも思ってしまいます。

私は、先週まで京都、インドネシア、熊本と渡り歩いていましたが、新たな一つの形ができつつあります。
この間、”見えないこと”を話したり、実行することに関心がある方々ともお会いできました。
実績を見て判断するより、最初に実績を出す側に関心を持つような方々です。
日本人にも、そのような方々は確実に存在します。
このように”目に見えないこと”に強い、数少ない貴重な日本人・日本企業へ、私は密かにラブコールを送っている次第です。

厚生労働省の最新データ(令和5年10月末)では、外国人の雇用届出が、史上初めて200万人を越しました。
外国人雇用拡大により、日本人の外国人に対しての漠然とした不安が減少していることは事実です。
一方で、円安や経済低下で、日本で働く外国人が減るのでは?という不安も増えています。
日本に比較して格段に所得が低い国籍の人たちが給料に憧れて来日するという昔の一元的な発想がいまだに残存しているからこのような不安に至ります。

全世界的に人の移動が増大していくという本質があって、その中で日本はどう考えるかということ、また、国や地域や情勢によって変化と多様性が起きる中にこそ賃金のバランスも含めてチャンスがあるわけです。

問題があるのは当然ですが、チャンスはあるということです。

外国人の現在での日本語力も、”目に見えること”ですが、大半の外国人は時間の経過とともに、 日本語力は高くなります。まだ見えない状態に投資をしたり、採用をするという考えではなく、本人も含めた他の誰かの投資に便乗しようとするのは、”目に見えること”が好きな日本人の特徴です。

私がこの事業をやろうと思ったのは、日本の会社に外国人が少ないな、でも、 いずれ増えるだろうな、いや自ら増やそうと、”目に見えないこと”に関心を持ったのも一因です。どこにでも多くの外国人がいる”目に見える”の状態だったら、起業して始める意味も魅力もなかったと思います。”見えないこと”に自分の時間を使ったわけです。

そして、今、”見えること”を考える日本人はやはり多く、”見えないこと”を考える日本人が少ないな、と改めて思ったので、それを踏まえて次の展開を考えて、始めています。

ちなみに、少しだけ飛躍すると、私は目に見える世界の存在自体を疑っています。人間の知覚や脳を通じての世界が絶対的なことは確率的に考えてもありえない。(確率も人間が考えたものだけど笑)

脱線しすぎないように話を戻すと、事業は目に見えたあたりから、価値が半減するのでは、という気がします。
スマホは今では世界中に普及していますが、スティーブジョブスが、まだスマホがない時にスマホを考えた時こそが最も価値があると思います。

外国人材業は、これから、目に見えない機会、または問題も増えてくると思います。

もしくは”目に見えること”の裏側に、様々なことが潜んでいる場合=”見えないこと増えてくるでしょう。お取引先、社内、行政、政治・・・あらゆるところで、そのようなことを感じます。

アメフトで昔、学んだ、”目に見えないことの重要性”="the importance of the invisible"を見つけながら、私も取り組んでいこうと思います。

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