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既定路線の改革 2024/4/1

今日から新年度を迎える会社も多いと思います。 桜と共に、新たな気持ちでスタートできるといいですね。 ここ関東では3月29日に桜の開花宣言が出されましたが、4月5日が満開の予定のようです。

日本では多くの新入社員が4月から誕生します。
新卒一斉採用という日本独自のシステムの善悪も問われ始めているので、こちらも徐々に多様化して いくと思われますが、もはや、新卒だけでは、必要な人材が確保できない企業が急増しています。

2024年度の新卒の求人総数が 77万人、就職希望者が45万人、32万人の需要超過となりました。 今後も需要超過のこの傾向が続くと思われます。
一方、新卒3年以内の離職率は3割を超しており、マッチングにも課題がありそうです。

私自身を振り返ると、自分と仕事のマッチングの考えなど、一才なかったのですが、結果的に450人 いた同期の中で最も意欲が高い方の社員でした。(ここからどの会社でも業績トップ時にならないと気が 済まない習慣となりました。でも起業してからトップになっていない涙 これから目指します)
元々行けるはずの会社を自分のミスで急遽行けなくなった為、入社した会社で仕事を選ぶという考えがなく、仕事をさせてもらってる、という気持ちが、実は私の最初のモチベーションの源泉でした。

今の新卒は、よほど私よりしっかりしているのでしょうが、労働市場の競争原理が働かなくなると、 結果的に本人の競争力が低下して可能性を狭めることもあり得るので、本人も受け入れ企業も意思や工夫が必要になってくると思います。
本当に何が良いか悪いかは、わからないものです。 そういう意味で、最近ヒットしたドラマの『不適切にもほどがある!』では、令和と昭和の良し悪しが とてもうまく描かれていました
(連ドラを見たのは10年ぶりです笑、相変わらず、阿部サダヲの演技はいい)

学生時代に入社1年も前から就職活動を行い、4月の決まった時期に全国全社が一斉に入社する日本の新卒の仕組みは、世界的にも稀です。
大抵、どこの国でも学生達は自分のタイミングで活動をして就職をするのが一般的で、卒業後に活動をする方が多いです。
アメリカは通年採用で、学生の間は勉学が最優先です。そして最も優秀な層は就職活動を一才せずに起業します。
(ビル・ゲイツ、スティーブ・ジョブズ、イーロン・マスクもご多分に漏れず)

今までの日本は固定概念、もしくは、既定路線・共通概念を強固にしてきましたが、これからは、 そもそも、これらの固定された事柄を見直したり、打破していくことが重要になってくると思います。
新卒一括採用こそ、日本の固定概念、既定路線の象徴の一部だと思います。

ところで、既定路線を守り続けたことに加え、データ革命に日本が乗り遅れたのも停滞の原因の一つですが、それに対してアメリカの成長を牽引したGAFAMは完璧にデータのモンスター企業です。
最近、科学の世界では、シュミレーション仮説が高まってきています。 この世は全て、データによるシュミレーションの世界であり、人間が現実と思っている事もシュミレーション の中に含まれるという考えです。

わかりやすくいうと我々は巨大なテレビゲームの中にいるようなものです。 是非はともかく、個人的には、論理的に考えても正しいのではと思います。
最近のAIを筆頭に、これだけデータにより人間が発展していくのは、本質的には摩訶不思議な事だな、 と私は長年、違和感を覚えていました。
もし、データを人間が発明したのであれば、人間が考えた仮説が全て通用するほどこの世は(宇宙は) 人間にとって都合が良いはずはないので、データの限界や矛盾が出てくるはずです。
(宗教が真実との ジレンマになったように、科学でも数字と真実が矛盾を起こすなど)

なのに特に昨今、データにより、加速度的にこの世が解き明かされていくのが現実です。 これは、実は人間がデータを発明したのではなく、人間はデータを発見したと考えると辻褄が合います。
元々、宇宙はデータの世界として運営されていて、そこに人間が気がついた、だから、データを有効活用すればするほど、宇宙の根本と相性がいいので、例えば、AIが創造されて、シンギュラリティへと進んで 行ったり、宇宙にいけるようになるのです。

そうなると、この世は全てデータによるシュミレーションであり、それならば、この宇宙以外に、 このデータの創造主とか大元のオーナーみたいな物がいるはずと考えるのはごもっともだと思います。 (映画マトリックスの世界:あれほどダークとは限らないけど)

元々、東洋の伝統は私たちを取り巻く世界が本物の世界ではない、という発想の上に構築されましたが、 科学が進歩することで、親和してきた気がします。
このシュミレーション仮説は、決して悲観的なことではなく、逆に、人間がいつの間にか盲目的に身につけてしまった固定概念よりも遥かに、可能性が大きいとも言えます。
物理的な制約を受けずに、データによって無限の可能性があるのが、この世の真実だ、とも言えるからです。

少し話が大きくなりましたが、固定概念や既定路線の反復はデータによる進歩と相性が良くありません。
同じことの繰り返しは、データが生かされず、発見も発明も起きません。
グローバル化はデータ革命とニアリーイコールとも言えますが、データは無尽蔵に世界的に宇宙的に増大していくので、同じことの繰り返しは本質的にできなくなります。

私は個人的には、日本の新卒は今や固定概念で、すでに時代から遅れているので、もっと多様化した方がいいと考えています。
私の立場から具体的に言えることは、新卒採用の枠組みに、国も会社も海外からの外国人を大胆に見込み、 そして、そのために通年採用にしていくべきです。
”大胆に”といったのは、そうしないと外国人が日本を向いてくれなくなる時代が来るからです。
自らの失敗を恐れてテストばかりしていると、日本は魅力はあるけど観光だけでいいや、と相手側の外国人は考えてしまいます。
円安、人口減少、経済停滞、国際競争の中では、大胆な取り組みが必要になってきます。

先日、日本とは適当に付き合いがなら、今後はヨーロッパなど他の地域を本命として考えていきたいんだよね、 と素直に私に話してくれたあるベトナム人がいましたが、これが真実だと思います。

今、新しい採用プロジェクトをベトナムで一緒に始めさせてもらっている顧客の会社様は、本来4月の新卒入社 の枠組みで検討されていたのを、ベトナムは6月卒業が多いため、入社時期を柔軟にする方針へ変えていただきました。
従業員2000人以上の会社で簡単な事ではないと思いますが、見事なご対応だと思います。

文部科学省による大学の入学者数などから推計すると、これから、日本の新卒は毎年10万人が着実に減っていきます。
人数も減少していきますが、新卒本人も多様化しており、就職を選択しなくなる人も増えるでしょう。
それでも今まで通りに日本人だけの4月一斉入社だけでやるのは、時代の流れと異なると思います。

新卒シーズンの爽やかな時期に水をさすような内容になりましたが、大変な時に考えて悲壮感を覚えるより、 明るい季節の時にスパイス的に多少の問題意識で、前向きに捉えてもらえれば、と思った次第です。

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