見出し画像

不確定時代の実行と学びのサイクル

先日、インドネシア現地で面接会を行なってきました。お越しいただいた法人のトップの理事長はじめ、幹部の方々たちの前向きなスタンスで、16名の内定が決まりました。
インドネシア人の明るい雰囲気は、現地で体感しないとわからないと、皆様がおっしゃっていましたが、まさに百聞は一見にしかず、だと思います。

まだ、日本全体的には様子見の中、海外現地にいく決断をされた理事長のトップ英断もすごいなと思いました。
在日技能実習生の人数は前年比3割減と、国内の外国人材が減ってきている中、来日待ちの人材が残っている今は、海外でリクルートする好機です。

ところで、理事長と移動中、色々と話をさせていただいた中で、印象に残っているのが、こちらの決め打ちで物事を当てに行かない、ということです。日本のD Xが進まない理由は、正解を求めたり、失敗を恐れたりするからだと。

世界中に影響を与えているFacebookは、大学の学生名簿に人気投票を加えた様なものからスタートしました。今や5億人(日本の人口の5倍)の会員数を誇り、巨額の資金で広告、AI、メタバースの事業を進めていますが、当初から、この様なことを明確に目指していた訳ではありません。

今は、V U C Aと言われる先が読みにくい時代のため、最初から当てに行くより、やりながらノウハウやナレッジを高めて、軌道修正する方が時代との相性が良さそうです。


VUCA:「Volatility(ボラティリティ:変動性)」「Uncertainty(アンサートゥンティ:不確実性)」「Complexity(コムプレクシティ:複雑性)」「Ambiguity(アムビギュイティ:曖昧性)」


とはいえ、資金や時間や人材を投資する経営となると、計画性や戦略も必要です。今までやってきた既存事業であれば、上乗せ的な計画ができますが、新規事業になると、計画自体が難しかったり、計画通りに行かなかったりします。
そのジレンマは、私自身も感じていることで、今回のインドネシアで現地拠点を開発している中でも、想定通りに行かない方が多かったものです。


ふと、なんで、このようなことを自分はやっているのだろう、もう少し確実性の高いことをやれば、この様な苦労はないのに、とか、自分が当事者にならずに、支援する立場に回れば効率は良いのに、と一瞬よぎったりします。実際に、そんな事で稼いでいた時、経済的には良かったものです笑。

個人的に色々な仕事や事業のご提案を時折いただくこともありますが、今は、関心はありません。

それは、この事業に自分がフルコミットしていて、この事業の成功と自分の成功を合致させているからです。
この事業を通じて自分の地位とかお金を上げるという事ではなく、この事業そのものの成功に集中しているからなのです。
なので、やはり、自分が先頭に立って、自分が責任を持ってやるべきだと思い返しました。昔、ある経営者に言われた言葉、批判するより、批判される立場になれ、常に当事者であれ、という意味を実感しています。


正解を求めすぎたり、失敗を恐れたりすると、日本のD Xみたいに、何もできなくなります。
まずは多少、非効率でも実行して、可能性を作ることが重要だと思います。

しかし、不確定要素が高い世界で実行に踏み切れば、それで十分なわけではありません。
ただ行動するだけはなく、そこから学んで、正解の確率を上げたり、失敗の確率を下げたりすることは自分の努力でできます。もしくは、正解か失敗の結論は待たずに、将来の可能性を拡大するための布石を打つこともできます。


この作業自体にも、お金や時間がかかります。今は、それも含めての投資の概念になってきているのかもしれません。

人的資本という言葉も普及してきて、人的資本の開示も米国や上場企業などから始まっていきます。

この人的資本はグローバルではTalent:タレントという言葉になりますが、弊社のインドネシアの法人名にも使っています。(Flora Talent Indonesia、ちなみに、インドネシアでは略称と思われる会社名が使えず、弊社グループブランドのY Sが使えないのです・・・これもまた想定外 苦笑)


最近、売上や利益が少ない企業が高額で売却したり上場したりしますが、買い手は、不確定時代での人的資本やノウハウなど無形の価値を感じているからなのでしょう。
投資家や金融機関からの資金だけではなく、自分のお金や時間や頭や体を使うことも投資に含まれます。特に経営者は、自分への投資が会社への投資と思って、本気でやらないと、今の時代は通用しないと思います。つまり、何かに乗っかれない笑


僕はNikeのJust Do It という言葉が大好きです。正解を求めすぎず、実行する重要性を伝えてくれる言葉です。

(そういえば、大ヒット映画 マーヴェリックでも再三、この言葉が使われていました)

しかしながら、経営や事業をギャンブルにしないための確率を上げる訓練や努力も逆に必要性が高まっていると思います。


自分もますます行動して、不確定の中で実行すること、はもちろん大事にしたいですが、でもそれだけでは不十分です。

そこから学んだり、知識や人脈も高めていって、実行と学習のサイクルを形成して、確率も上げていかなくてはと思いました。


年末が近づき、今回は単なる決意表明になってしまいました。すみません。

(年末のせいです笑)

今年、最後の投稿とさせていただきます。本年もお世話になりました。

皆様、良いお年をお迎えください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?