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「日本語人材」の育成

先週まで、10日間以上、ベトナムへ出張に行って来ました。
今、YSパートナー(旧フローラ・アミ)では養成型事業の本格的な展開へむけて、現地法人や学校運営など様々な準備をしています。

これまで、様々な人脈や機関と関係を構築してきましたが、我々のグローバル人材業界は今年から来年にかけて本格的に動きます。事業を始めるのがあと少しでも遅かったら、色々なことが、間に合わなかったかもしれず、事業には運も重要だと改めて感じます。

ところで、通常の採用活動では、その時点で企業が必要とする職種と本人の保有するスキルとの点と点でのマッチングが多く、これが外国人と日本企業にとって障壁となっています。


我々が手掛ける養成型事業では、1年から2年、さらにはもっと時間をかけて企業向けに養成していくことで、そのマッチング率を高めていく投資型の採用です。

当社の方で養成モデルを構築して、日本企業へ活用してもらうつもりです。

まずは、そのマッチングを高める必要性があるのは、日本語です。日本語学習者だけを採用の対象にすると、パイが狭まりますので、当社では、日本語未経験の人を就職目的で養成していくことを主眼にします。

ベトナムで仕事をすると、各専門分野で、日本語を習得して仕事に活用している高度な人材と出会います。日本で生活歴がない人でも、仕事で使われる専門用語やニュアンスなども習得しています。

大半の優秀な外国人は、ある一定年数を経過すると、かなりの日本語レベルに達する事を実感しますが、その半ばでチャンスロスしている人も多いと思います。


これまで、私も優秀なベトナム人が日本語だけの問題で、就労に至らない場面に遭遇して来ましたが、これは、本人の問題というより、全体の仕組みの問題ではないかと感じ、養成型の方に注力をし始めた次第です。

一方、日本語という特殊な言語を中心にビジネスをしている日本は、今後、人材マーケットが国際化するほどリスクにもなります。


世界でもっとも話されている言語ランキング

1 英語 15億人
2 中国語 11億人
3 ヒンドゥー語 6億5000万人
4 スペイン語 4億2000万人
5 フランス語 3億7000万人
6 アラビア語 3億人
7 ロシア語 2億7500万人
8 ポルトガル語 2億3500万人
9 ベンガル語 2億3300万人
10 ドイツ語 1億8500万人
*Statista より抜粋https://www.statista.com/statistics/266808/the-most-spoken-languages-worldwide/


日本は世界第3位の経済国家であり、現在のところでは多くの人口を抱えながら(今後は人口が減少していきますが)、日本語は、世界で話される言語ランキングでトップ10にランクインされていません。 日本人以外の日本語習得者が少なく、日本以外で日本語が活用されていない、という問題が浮き彫りにされてきます。

しかしながら、言語を経済力や外交力なども含めた総合的に評価すると、日本語は世界で8位となります。

世界でもっとも強い言語ランキング
2016年World Economic Forum発表
1位 英語 0.889(1・1・1・1・1)
2位 中国語 0.411(6・2・2・3・6)
3位 フランス語 0.337(2・6・5・5・1)
4位 スペイン語 0.329(3・5・3・7・3)
5位 アラビア語 0.273(4・9・6・18・4)
6位 ロシア語 0.244(5・12・10・9・5)
7位 ドイツ語 0.191(8・3・7・4・8)
8位 日本語 0.133(27・4・22・6・7)
9位 ポルトガル語 0.119(7・19・13・12・9)
10位 ヒンドゥー語 0.117(13・16・8・2・10)


The most powerful languages in the world
1.地理力(Geography)2.経済力(Economy)3.コミュケーション力(Communication)4.知識&メディア力(Knowledge&Media)5.外交力(Diplomacy)の5つの項目から各言語を数値化しランキング

ちなみに世界では7000語以上の言語が存在しており、その中で、日本語が最強の言語として、8位にランクインされているのは、まだまだ、日本語は世界を代表する言語の一つであるといえます。

また、日本語という言語は、文化的要素が高く、教育的な効果としても評価が高いと思います。

この恵まれた状況を活用して、今のうちに、日本語学習者を増やす事が、日本にとっても重要な戦略であり、また、その学習者が、日本で活躍できるようにする事をサポートすることも重要です。


すでに、中国、韓国における日本語熱は、完全に低下していますが、ベトナムでは、日本語学習が初等教育まで広がり、学習者数が増えています。今のうちに両国間で、お互いに良い状態を作る必要があると思います。

いずれは、AIなどで、自動通訳が活用されて、日本語学習の壁が低くなるでしょう。しかし、その時、日本語が使われていなかったら、通訳することすらされなくなってしまいます。
当社YSパートナー(旧フローラ・アミ)は<仕事で日本語を使う人>を増やしていこうと思います。


YSパートナー(旧フローラ・アミ)は、さらなる発展を目指し、1901年創業の横浜石油グループ、YSGホールディングスに入りました。
https://www.ysgholdings.co.jp/news/597/

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