スクリーンショット_2019-12-20_7

PMがエンジニアと一緒にER図ランチをしている話

はじめに

この記事はZOZOテクノロジーズ #5 Advent Calendar 2019の記事です。昨日は@sho-itoさんのエンジニア未経験者が、メンティとして意識して良かった3つの事の記事でした。

ZOZOテクノロジーズでPMをやってるysk_urです。広告やったりとか画像検索やったりとか他AI関連プロダクトとかをやってます。
バックグラウンドも含め、企画/ビジネスの色が強いチームで業務をしており、技術的な素養(本当は作ってみたほうがいいのはわかりつつも)を手っ取り早く最小限で良いから身に付けることが出来ないかと思っての取り組みの1つを紹介します。

なぜER図をテーマに選んだのか

自分自身がデータアナリストのバックグラウンドがあり、テーブル構造の理解とかに多少なり長けてたことと、過去に実際にエンジニアとER図を書きながらプロダクトを作ったことで凄まじく学びがあった経験があるためです。
データが分かるとAPIもわかるしUIもわかるので、エンジニアとの会話がスムーズになるかなと思ってのトライでした。
既存サービスの分析をするSQLを書くことも考えたのですが、歴史のあるサービスを運営していることもあり、テーブル構造が非常に複雑になっているため、入門編としては骨が折れそうだったので、違うアプローチを取りました。

また、PMは職種や組織をまたいで業務を進める役割があるので、チーム内で完結しないように、エンジニアにも参加要請を仰ぎました。(大感謝!)

具体的な進め方

以下の流れで進めていきました。事前準備は少し大変でしたが、みんな隙間時間でうまく作業していました。

1.身近なプロダクトからテーマを決める
 ・プロダクト全体だと大きぎるので、特定の機能に絞るのがおすすめ

2.キャプチャ画像を集める

 ・UIから必要なデータを考えるため、キャプチャをみんなで集めます
 ・ちゃんとサービスを触ってみるという目的もあります

3.事前準備

 ・詳細プロセスはこのQiitaの記事に記載されています
 ・データを「ヒト」、「モノ」、「コト」の軸で整理
 ・各自ER図を作成(手書きでもツール使うのもなんでもok)
 ・エンジニア氏にも事前に用意してもらいます

4.ER図ランチ当日
 
・PMのER図をモニターに写しながら、考えたプロセスや工夫した点、難しかった点を発表
 ・エンジニアが良い感じにアドバイスをくれる
 ・エンジニアが考えたER図を発表
 ・ディスカッション
 ・次回のプロダクトを決める
※1時間のランチ時間であれば4~5人くらいがベストかなって気がします
※あんまりがんばりすぎないほうがいいです

実際にER図を書いてみたプロダクト

・マリオカートのランキング
・Uber Eatsの注文
・Twitterのタイムライン

Uber Eatsはかなり議論が発散してすごく学びが多かったテーマでした。登場人物が多く、時系列でステータスが変更されるプロダクトは複雑です。

ER図ランチをやった結果として何が起こったか

1.Qiitaで600いいね超えの記事が出た
メンバーの1人がQiitaに実際のプロセスとアウトプットを書いてくれた記事がバズりました。

画像1

2.強いエンジニアが新卒PMにもっともっと優しくなった
新卒PMにもER図を書いてもらうというハードルの高い突拍子もないプランでしたが、回数を重ねるごとにアウトプットや質問の質があがり、議論が盛り上がりました。
実際に企画を進め、仕様書を書く段階で、このデータはどこから引っ張ってこれるんだろう?という構造の話まで理解できた上でディスカッションができるようになりました。
※実現可能性にこだわって現実的になりすぎるのは注意が必要だなと最近考え始めました

3.「自社のサービス応用すると」って話が増えた
3回目にもなると、「hogehogeの設計はこう考えたんだけど拡張性を踏まえると〜」みたいな話が増え、より実用化に近いレベルでの議論が増えていきました。
第三者目線で勝手に他社サービスについて考えることができるので実装工数とか度外視して議論できるので、理想的な状態を考えやすかったのかなと思っています。

おわりに

まずは、PMのスキルアップのためにER図を書いてみるという取り組みに協力してくれたエンジニアに感謝です。ありがとうございます。
実際に新しい企画を考えるときに、データの設計のようなもの(詳細はもちろん依頼しますが)ができるようになったりと良い効果が見え始めています。
「学習機会の提供」は、マネージャーになったばかりの僕の1つのテーマでした。周囲に存分に頼りながらですが実施できたのが良かったです。
ER図ランチは今やSQLランチに進化しています。まずは、GCPの公開データで試してます。
また、デザイナーにも協力を仰いでXDの勉強会もしてもらいました。
PMはビジネスとテクノロジーとクリエイティブの間を行き来する仕事だと思っているので、まずはリテラシーからはじめようということでその取っ掛かりの紹介になります。

また、何を言ってるかわからないと思いますが、今年の弊社はアドベントカレンダーが5つもあります。是非他のも読んでください。
ZOZOテクノロジーズ #1 Advent Calendar 2019
ZOZOテクノロジーズ #2 Advent Calendar 2019
ZOZOテクノロジーズ #3 Advent Calendar 2019
ZOZOテクノロジーズ #4 Advent Calendar 2019
ZOZOテクノロジーズ #5 Advent Calendar 2019

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?