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リーダーだから考えてるわけではなく考えた末リーダーになった

他者から評価をもらったタイミングで自分のこれまでを省ってみたので少し書いてみる.弊社では「バリューバトン」という社内の人を紹介する企画がある.リモートワーク中心の昨今において直接関わりがない方の仕事っぷりがわからないので,他者から見た良いところというのが覗き見れるのは良いなと思いながら毎回読んでいる.前回は森さんに私のことを書いていただいた.感謝.

たくさんいい感じに書いていただいて嬉しく思う反面,自己評価と少し違う部分があるので随分と下駄を履かせていただいたなーと思いながら読ませていただいていた.とはいえジョハリの窓よろしく,自己評価と他者からの評価には乖離があるのは常なのでその差分を楽しむのもこういった企画の醍醐味だなーと思っている.ちなみに2021年の自己評価は5段階で言うところの1.5くらいかなーと思っている.よろしくどうぞ.

ただ,自己評価と違うなーと言う部分もあればここは確かに意識しているなーという部分もある.例えば,記事では次のように書いていただいており,その部分に関しては意識しているつもりだったりする.

安井さんの話を聞いていると全体の中でMLチームがどうあるべきかということを常に意識していて、 ~

https://note.com/__kzn/n/ncd0a876a6721

実際,MLチーム…というより機械学習という技術がnoteというサービスにおいてどう活用されるべきかというのは気を配っているつもりである.機械学習というタスクは気を抜くとちょっとした性能改善を追いかけてしまったり,結局サービスに導入されない機能を開発してしまったりすると思う.実際モデル改善のアイデアなんて無限に出てくるだろう.ただそうなると平気でMLチームがコスト部門となってしまうし,チームが解散となっても文句は言えないと考えている.弊社において急に解散になるかというとそうはならない気がするがそうなったとしてもしょうがないと思っている.少なくとも私はそう考えながら仕事をしている.

そう考えると機械学習のモデリング作業だけで価値を出していくことは難しく,そのタスクを機械学習で解くべきか/解かないべきかの判断や,解かないと決めたときのルールベースの処理の開発やその周辺のバックエンドの実装周りもMLエンジニアの業務範囲になる.なにより,そのタスクが適切に解けているかの評価だったり,解けてないのならなぜなのか,サービスを使ってくれている人は本当は何を求めているのかという分析だったりも重要な業務だと考えている.というより一番コアとすべきところなんじゃないかな?

こんな感じでサービスのカイゼンと機械学習もといデータを活用した手法との橋渡しをするためにMLチームが今何に注力すべきかとかはずーっと考えていた.ただそれはリーダーだから考えてたわけではなく,MLエンジニアとして働いているときは常に考えていた.じゃあなんで自分はリーダーの任を受けたんだっけ?とふと思い返してみる.事実,自分で言うのも何だがあまりリーダー的なポジションに向いている性格はしていないと思っている.基本的に批判的に物事を見るし,慎重な発言のほうが多い.MLエンジニアとしては必要な考え方だと思っているが,リーダーとしては向いてないかなーと思っていた.

じゃあなんでリーダーになったのかというと,たしか当時次の2つのことを課題に感じていたと記憶している.

  1. CTOの業務が圧迫されていた

  2. 機械学習でどうにかできないかというのを相談する窓口が不明

1に関してはMLチームの定例やMLエンジニアの1次面接やカジュアル面談にCTOが駆り出されている状況だった.このあたり自分で巻き取れば,そもそも他の業務で忙しそうなCTOの負担を減らせるなーと思っていた.2に関してはこれ機械学習で解決できそうだろうという場合,たしかCTOに相談が行くか相談事自体が雲散霧消していたように思っている.そこに関して自分がリーダーになることで相談先の灯台的なポジションができ,今まで立ち消えていたタスクも拾えるかなと考えていた.

当時のリーダーの責務としては今ほど多くはなく,上に書いた課題が解決できるなら良いかと思いリーダーを引き受けた(はず).実際1に関しては解決できたかなーと思っていて,2に関しても部分的には解決できていると思っている.なにか相違あったら教えて下さい.頑張るから.

とはいえ会社が成長していくにつれてリーダーに求められることが増えてきたり,組織形態が変わったり,もちろん今のご時世的にリモートワークが増えたりしていく内にあまりうまくいかないなーと思うことが増えてきた.拾えそうなタスクが拾えてなかったりそんな感じ.MLチームの形態が変わったことも相まって,もっと自分で手を動かしたり足を使って情報集めたりする方がうまく仕事がまわるかもなと考えるようになった.自分で足をつかって要件整理して,手を動かしてプロトタイプ作って,うまくいきそうなら誰かに引き渡す.そんなサイクルが必要かなと考えている.

ということで今半期はリーダーの任を解かせていただいた.サービスのカイゼンとデータを活用した手法との橋渡しを実現していく上で自分がリーダーとして存在している必要性を感じなくなっていたし,むしろ重さを感じるようになっていた.少し機を逃したタイミングで相談したので目の届く範囲だと何人か,目の届かない範囲だともう少し多くの人に迷惑をかけたのだと思う.この場で謝罪&お礼させていただきます.ごめんなさい.ありがとうございます.よって今期は少しこれまでと違った形で会社に貢献できればなと思っている.

そんな感じで2022年もよろしくどうぞ.

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