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Ender-3 V2 with FLY-GeminiにCR Touchを導入

FLY-GeminiでKlipper化したEnder-3 V2に、今度はレベリングセンサーのCR Touchを導入してみました。
CR Touchの詳しい紹介は以下の記事をどうぞ。

レベリングセンサーとは

FDM方式の3Dプリンタに於いて、ノズルとベッドのクリアランスはとても重要です。
クリアランス調整(レベリング)の方法としてノズルとベッドの隙間に紙を挟んで、その抵抗感覚で微調整するのがメジャーですが、定性的な調整になってしまい人によって差が出るし、なによりめんどくさいです。
そのレベリングを定量的かつ自動的にやるために必要なのがレベリングセンサーです。

仕組みとしては、レベリングセンサーには伸び縮みするプローブが付いており、そのプローブがベッドに接触した時の高さを記録、事前に測定してあるノズルとプローブの相対位置(オフセット)からノズルの位置を推定します。

ちなみに、Ender-3 V2に純正ブラケットを使ってCR Touchを取り付けた場合のオフセットは

x_offset: -45
y_offset: -5

らしいです。
ネットで見かけた値なので、ちゃんとしたい人はきちんと測った方が良いです。
測り方は

  1. プローブとノズルがベッドに当たらないギリギリまで下げる

  2. ベッドにテープを貼り、ノズルの真下にマーキングする
    (マーキングしてからそこにノズルを移動してもOK)

  3. マーキングした位置にプローブが来るようにX/Y軸を移動させる

  4. 移動させた距離がオフセット値になる

という感じみたいです。

FLY-Geminiへの接続

CR TouchはCrealityの3Dプリンタに使う前提の製品で、FLY-Geminiへの接続はコネクタを変更する必要があります。
ぶった切って5pinのデュポンコネクタに置き換えました。

※なんか置き換えなくてもそのまま刺さるという話も。えっ、そうなの?

ノズルヘッドに取り付け

三種類ブラケットが付属してるので、合うやつを選んでねじ止めするだけです。

printer.cfgに追記

レベリングセンサー関連の部分をprinter.cfgに追記します。

[bltouch]
sensor_pin: ^PA1
control_pin: PB0
pin_move_time: 0.680
x_offset: -45
y_offset: -5
z_offset: 0
speed: 70

[safe_z_home]
home_xy_position: 117.5,117.5 # Change coordinates to the center of your print bed
speed: 50
z_hop: 10                 # Move up 10mm
z_hop_speed: 5

[bed_mesh]
speed: 50
horizontal_move_z: 5
mesh_min: 45, 5
mesh_max: 190, 230
probe_count: 5,3
algorithm: bicubic
fade_start: 1
fade_end: 10
fade_target: 0

※ベッドメッシュの設定はちょっと自信がない…一応使えてはいますが

z_offsetを0としていますが、これは後で実機に合わせて調整する過程があって、その調整結果が自動的に反映される(printer.cfgの末尾に追記される)ので0のままで大丈夫です。

z_offsetの調整

で、実際にz_offsetを調整していきます。

  1. "G28"を実行しホーミング

  2. "PROBE_CALIBRATE"を実行し、調整位置へノズルを移動させる

  3. "TESTZ Z=-x.x"もしくは"TESTZ Z=+x.x"を入力する画面になる。
    x.xには任意の数字。その値だけノズルの高さが移動する。
    コピー用紙や隙間ゲージを使ってノズルとベッドのクリアランスが0.1mm程度になるよう調整。
    行き過ぎるとベッドにノズルが衝突するので、焦らず少しずつ調整する。

  4. ここだ!という位置になったら"ACCEPT"を実行し、"SAVE_CONFIG"で設定を保存する

これでz_offsetの値がprinter.cfgに反映されます。
ノズルとプローブの相対位置がズレるとoffesetの値もズレるので、ノズルを交換したりヘッド周りを弄ったりすると再調整が必要になります。

メッシュベッドレベリングをする

レベリングセンサーはZ軸のリミットスイッチ代わりになるのはもちろんですが、ベッド全体の歪みを測定しその歪みに合わせてZ軸をリアルタイムに動かし、歪みを補正する事が出来ます。

手順としては以下の通りです。

  1. ベッドを加熱しておく

  2. G28を実行しホーミング

  3. BED_MESH_CALIBRATEを実行

  4. 各箇所のベッド高さを測定していくので、終わったら"SAVE_CONFIG"を実行し設定を保存

  5. 自動的にKlipperが再起動

メッシュベッドレベリングが完了するとビューアでどんな感じで歪んでいるのか確認出来ます。

レベリングをいくら頑張っても端と中央でなんかズレるなと思ってたけどその通りでしたね

やっぱ便利よね

レベリングセンサー、実際使ってみるとやっぱり便利ですよね。
コピー用紙無限シュッシュ地獄から解放されました。


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