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JPYC株式会社のCOOを任期満了で退任しました

JPYC株式会社に在籍しながらHokusaiのファウンダーをやっている原沢です。今回、JPYC株式会社の体制移行に伴い、同社COOを退任したことをこちらにてご報告させていただきます。

体制移行についての記事はこちら


退任について

COOの退任ですが、自分自身は4月末くらいから「ICS組織におけるCOO不要説」を提唱し続けていました。理由としては、COOがいることにより縦割り組織を助長し、単純なピラミッド組織を生み出す要因になるからです。縦割り組織はJPYC株式会社のビジョンにもある「自律分散」性を損なうと考えていたからです。

ICS組織はインシデント・コマンド・システムの略称であり、現場指揮官なるマネージャーのようなポジションの立場に権限が大きく委譲されています。

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よくありがちなアルバイト・インターン→正社員→事業部長→CxOというような伝言ゲームをしないため、迅速な意思決定が可能になります。そのため、JPYC株式会社において肩書きや役職は対外的に存在するだけで意思決定プロセスとは関係ありません。ほとんどの意思決定において、現場指揮官とそれ以外、という分け方をします。

岡部さんも創業時から一度もCEOと自称したことはなく、社内でも「会社として代表を名乗らないといけないから代表取締役を名乗っている」と仰っており、社長やCEOといった肩書きは権威勾配を下げるためにも意図的に行っています。(岡部さんから名刺をもらったことがある方は名刺をよく見てみてください。)

という具合に、わかりやすい企業としての組織構造とは異なり、JPYC株式会社はICSに忠実な組織を作ってきました。15名くらいまでの小規模な組織ではCOOとして内部を回した方が便利なこともありましたが、既に会社は40-50名ほどの組織になり、各現場指揮官が決めている流れができている今は組織としてCOOが存在している意味がありません。

上場準備に伴い組織図からCOOが外れることにより、組織は以前よりもファンクショナルな組織を形成し、攻めるための守りの体制を固めることができます。

今後について

JPYC株式会社のCOOを退任しましたが、JPYC株式会社をやめるわけではありません。引き続きJPYCが利用されるよう努めます。

加えて、新しいことをはじめました。冒頭にも述べましたが、Hokusai APIというサービスを準備しています。これはNFT機能版のStripeのようなもので、Webエンジニア1名でNFTプロダクトを1から作成できるようにします。主に開発者・事業者向けのインフラであり、Hokusai APIを基盤とした様々なNFTビジネスが立ち上がることを想定しています。

NFTのビジネスを自分の会社で立ち上げたことにより、各所からJPYC株式会社との関係心配されますが、不和になったわけではありません。

FT(ファンジブル・トークン)のひとつの答えとして、ステーブルコインがあると考えております。今年1月にJPYCをリリースし、短い期間で立ち上げから業界のみなさまに認知していただくまでになりました。現在のJPYCは、海外の著名なステーブルコインと同じ利便性を提供するための戦略を持っており、それを実現するための専門性の高い人材が様々な領域から集まっています。

一方、NFTはアート・エンタメ領域が先行して世界中の企業が参入していますが、もっと別の、巨大なマーケットを飲み込む可能性があると考えています。さらに、NFTのアートより先の可能性について言及してる人が国内外でもまだ多くいません。

世界中を見てもどこもやっていなかったため、自分でリスクをとってやることの意味があるような気がしました。その布石としてのHokusai APIを展開する予定でありますので、グローバルチームを最初から組成しています。

日本人中心のチームで国内マーケットを狙うプロジェクトという制約ではJPYCよりも大きなプロジェクトの生める気があまりしませんが、国際的な市場でJPYCと同等か、あるいはそれ以上のマーケットを狙ったWeb3のサービスを展開します。

最後に

FT・NFTどちらのサービスも伸ばすことになりましたが、Web3の世界が拡大することを確信しています。Web3の世界においては経済の回転率が人類史上類を見ないほど上がり、現在とは比較にならないほど富が流動しやすい世の中になると考えています。Web3の世界を一緒に作ってくださる方は、私のTwitterまでご連絡いただけますと幸いです。長文、ご覧いただきありがとうございました。

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