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中学の数学文を式に (5) 文字式


文字を使う意味

中学の数学では式のなかに文字が出てきます。

文字を使うことで,一般化してものごと考えることができます。

偶数を表現する

例えば,偶数をあげてください。偶数とは2で割ることのできる数のことです。

$$
2, 4, 6, 8, 10, 12, 14, 16 \cdots
$$

上のように書き上げていけますね。

しかし,いくら書いても,偶数は無限にあるから終わりません。

文字を使えばこう書くことができます。

$$
2 \times n\hspace{30pt} (n は整数)
$$

n は整数。つまり,$${1, 2, 3, \cdots}$$ です。n には 1 や 2 や 3 や整数が入ります。プログラミング言語でいうところの,変数と同じだと考えてください。

文字を使うことで,一気に偶数を定義することができます。一気に定義できてしまう,すべての場合について定義してしまうことを一般化といいます。

練習1

それでは,もうひとつ練習をしましょう

連続するふたつの整数を表しなさい。

具体的にする場合 

$$
\{1, 2\}, \{2, 3\}, \{3, 4\} \cdots
$$

無数にあります。これを変数 n を使って,表現していましょう。n は整数とします。

例えば,以下のように書くことができます。

一般的に表現する場合

$$
\{ n, n+1 \} \hspace{30pt}(n は整数)
$$

それでは,次は自分で考えてみましょう。

演習1

3の倍数を文字を使って表しなさい。

演習2

4の倍数を文字を使って表しなさい。

演習3

連続する3つの整数を文字を使って表しなさい。

具体的に書く場合

$$
\{1, 2, 3\}, \{2, 3, 4\}, \{3, 4, 5\} \cdots
$$

一般化して書く場合

まず,3つ連続する数値のうち,一つ目を n とおきましょう。

$$
\{n, \hspace{10pt},  \hspace{10pt} \}
$$

連続するということは,2, 3, 4 のように1つづつ増えていくことです。すると,n に続く,ふたつめは次のように書けます。

$$
\{n, n+1,  \hspace{10pt} \}
$$

では,三つ目はどう書けますか。

演習4

1, 3, 5 や 10, 12, 14 のように二つづつ増えていく3つの整数を文字を使って表しなさい。

具体的に書く場合

$$
\{1, 3, 5\}, \{2, 4, 6\}, \{3, 5, 7\} \cdots
$$

一般化して書く場合

まず,,一つ目を n とおきましょう。

$$
\{n, \hspace{10pt},  \hspace{10pt} \}
$$

二つ大きくなるということはmふたつめは次のように書けます。

$$
\{n, n+2,  \hspace{10pt} \}
$$

では,三つ目はどう書けますか。

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