一塁手の捕球について

昨日11月21日の日本シリーズでの話。
丸選手の一塁への走塁についてMLBダルビッシュ選手からもダメ出しが出ています。やはり走者が気をつけないといけないと。
これに関しては異論はありません。
でも、僕は一塁手も正当な守備をしているし丸選手の走塁もなんとかダブルプレーを逃れたいと必死な走塁で致し方なしだと思います。

以降これとはあまり関係がないかもしれない僕の試合での経験を記します。

まず、僕は小学生低学年の頃の地区のソフトボール大会から根っからの一塁手です。
親友が長嶋ファンで三塁手、僕が王ファンで一塁手ということで決まっていました。
中学の頃はあまり安定もせずいろんな守備位置を経験させてもらいました。
でも、3年生になってからは一塁手で固定されました。
高校になってからもピッチャーをやる時以外は一塁手でした。
そこで小学生以来もう60年近く守ってきた一塁守備に関して、先日の試合で若い子から苦情を言われて悶々としています。

素人の草野球ですから送球がまともにストライクが来ることは少ないです。
ホーム側にそれる、外野側にそれる、一番多いのがノーバウンドで届かないというもの。ひどければツーバウンドやゴロになってしまうという。
実際一番怖いのはホーム側にそれる送球です。
走ってくる打者走者に向かってミットを出さないといけないのでぶつかる恐怖があります。当然怪我を恐れてわざと取りに行かないこともあります。

さて今回苦情を言われた送球。
僕はあまりショートバウンドの捕球が好きではないので、ワンバウンドになりそうな送球はベースから足を引いて取りやすいバウンドにして捕球するというスタイルです。
勿論、打者走者の位置との関係を見極めて、際どいタイミングになりそうなら前に伸びてショートバウンドで取りに行きます。
今回は余裕があったので引いて取りやすいワンバウンドでとることを選択しました。
すると若い走者は「引いたら危ない!」と言ってベースの後ろに身体を引きながら捕球しようとしている僕に向かって全速力で走ってきます。
確かに内野ゴロの時の走塁としては一塁ベースのホームに一番近いファウル側を踏むことを目指すのがセオリーです。
しかしタイミングは完全にアウトだし、そんなこと言っている余裕があるのなら内野側に避ければいいだけなのにと僕は思ったわけです。

血は争えなくて、我が愚息も高校時代は一塁手だったので、そのことについて聞いてみた。
「最近の常識では、こんな場合引いて取るのはタブーなのか?」と。
「いや、全然ありでしょ。」
との返答にホッとした。
では、「引いたら危ない!」と言って僕に向かって走ってきた彼はどういう理屈だったのだろうか?
確かに際どいタイミングでファウルゾーンに足を引いて送球を取ろうとする一塁手と、できるだけ一塁ベースのホームに近いファウル側を踏もうとする走者がどちらも譲らなければ衝突は避けられません。
しかし走ってくる過程でこれはどうやってもアウトだなと思うタイミングであれば避けるのがお互い怪我をしないためにもマナーだと思うわけです。
必死に頑張って少しでもセーフになるチャンスを求める気持ちはわからないでもないです。
でも草野球ですから怪我をしないで楽しむことが前提なんじゃないかと思うわけです。

昨日の日本シリーズでの丸選手もなんとかセーフになりたい気持ちはあるものの相手に怪我をさせるという気持ちは皆無の走塁だと思います。
死にものぐるいでプレーしている中でも相手を思いやる気持ちは必要だし、プロであるならお互い様なので、相手に怪我をさせようとするプレーは絶対にしないと思います。
だからダルビッシュ選手の言う投手でもそういう走塁練習はするという話になるのだと思います。

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