野球好きの年寄の戯言

僕が還暦になった頃にいたチームはまだ市の大会でも一番上のクラスにいた。

上のクラスになればなるほどピッチャーが良いのでなかなか点を取るのは難しく、1点をどう取るかが非常に重要になる。

たまたまノーアウトで僕が2塁打を打った。
次のバッターが送りバンド。
しかし情けないことに僕は3塁でタッチアウト!

若いチームメイトたちから足遅っせ〜よ!との罵声が飛ぶ。

自分の足が遅くなったことは情けなかったけど、この還暦の爺に子供より年下のまだ20代の若い連中から自分たち同様の野次を飛ばされることがかえって嬉しかったことがある。
 
歳だからとか、どこか痛いとかの言い訳はしたくない。
試合に出る限り関係ない。
ただの一人の選手。
それを思い知ったプレーだった。
 
とにかく今でも仲間に迷惑をかけないように必死だ。
そしてそうやって一生懸命野球をやっているのが好きだ。

たとえどこか痛くても、その状態の時の自分の力量とベンチに居る控えの選手の力量との比較はできるので、これなら代わったほうがまだましという限界までやるのが僕のスタイル。
ただし代えたほうが良いかどうかを判断するのはあくまでも監督。

そしてたとえ痛いところがあってもその判断をさせないように振る舞うのも僕の意地。

絶対に駄目だと思えば欠席する。
とにかく試合に参加している限りベンチに座っているのは大っきらい。

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