Netflixの傑作のひとつ。ドラマ『Lupin/ルパン』について
2021年6月11日よりシーズン2の配信が始まるNetflixドラマ『Lupin/ルパン』。おもしろすぎておったまげました。シーズン2配信が目前に迫っていてソワソワするので、シーズン1を振り返ってみます。
※ネタバレなしです。
ドラマ『Lupin/ルパン』とは
Netflixオリジナルドラマとしてシーズン1が配信中の『Lupin/ルパン』は、フランスの小説家モーリス・ルブランが書いた推理小説「怪盗紳士アルセーヌ・ルパン」シリーズをモチーフとしたフランスのドラマ。
配信されるやいなや大ヒットし、Netflixの英語以外の作品で史上初の視聴回数を記録した、という噂もあります。
元々10話編成で製作されており、既に配信されているのが前半の5話。6月11日に配信される「シーズン2」は残りの5話です。
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あらすじ
主人公アサン・ディオプは、パリのルーブル美術館で清掃員の仕事をしながら、飾られている首飾りを眺めていました。
その日の夕方、借金が返せないアサンは金貸しの男たちに脅され、とっさに「現金の代わりに美術館の首飾りを一緒に盗まないか」と提案します。
美術館の中を知り尽くしたアサンの計画には説得力があり、男たちは乗ることに。しかし、計画実行の日、思いがけない出来事が起こり……。
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主演はあのオマール・シー！
主人公アサンを演じるのは、フランス人俳優のオマール・シー（Omar Sy）。名作映画『最強のふたり』で、富豪フィリップの介護人として働くことになる黒人のドリスを演じた、あのひとです。
そんなオマール・シー扮するアサンが、とにかく魅力的。エピソードを重ねるごとに彼の内面や過去が明らかになり、どんどん引き込まれていきます。
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どこがおもしろいのかって、全部なのよ
このドラマ、どこもかしこもおもしろかったです。まずスピード感が心地よく、観客を飽きさせることなくどんどん話が展開していきます。
しかもその“展開”のレベルが違うのです。先ほど紹介した「あらすじ」の内容は、開始30分でもはやどうでもいいものになりはじめます。1話が終わるころには、もう別のドラマじゃんというくらい、ゴロンゴロンと展開するのです。
加えて、みんな大好きなどんでん返し要素もあるのですが、うまくひっくり返してくれるので、非常に後味スッキリ。
そして何と言っても、強盗のシーンが好きな方が多いのではないでしょうか。映画『グランド・イリュージョン』のあの感じなんですよ。
それもそのはず、『Lupin/ルパン』の監督には映画『グランド・イリュージョン』を監督したルイ・ルテリエの名が。するする〜っと人の目を欺く様子が華麗に描かれていて、興奮させてくれます。成功したとき一緒にドヤ顔しちゃうよね〜。
冷静に現実として考えたら、そりゃあんな大胆な方法、成功しないと思いますよ。だからご都合主義だと感じる人もいるでしょう。でも、逆に誰も思いつかないほど大胆なのがルパンだから、これでいいんです。これがいいのです。
また、主人公が黒人男性であるこのドラマのストーリーは、社会的メッセージも強いです。社会的なメッセージがあるドラマって芯が強くて、心を掴まれますよね。
加えて私が好きだった点をもう１つ。原作のルパンは変装の名人なんですが、彼の変装は別人になるようなもの（Aさんがメリメリって顔のマスク剥がしたらBさんだった！みたいなやつ）ではないんです。
巧みなメイクやつけ髭、服装、そして仕草としゃべり方で別人になりきり、その場に溶け込んで人の目を欺くんですよね。（会うたびに別人、顔自体を変えるのが上手い、とかも言われていますが）
ドラマ『Lupin/ルパン』はまさにそれを再現していて、アサンは見た目はほとんどそのままに、別人になりすまします。それはやっぱりオマール・シーの見事な演技力あってこそなのだろうと感心してしまう。
だから、人によっては「見た目そのままやん！普通バレるやろ！」って違和感を感じるかもしれませんが、そうじゃなくて、見た目そのままだからおもしろいんだと捉えてほしい、君ならできる。
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BBCドラマ『SHERLOCK/シャーロック』に似てる？
小説が原作。スピード感が良くてどんでん返しもある。トリックが巧妙。うん、ドラマ『SHERLOCK/シャーロック』っぽさ、ありますね。たしかに、ドラマ『SHERLOCK/シャーロック』好きならきっとこのドラマも好きだと思います。私も両方好きです。
大きく違うのは、ドラマ『SHERLOCK/シャーロック』の主人公がまさに原作小説の主人公シャーロック・ホームズであるのに対して、『Lupin/ルパン』の主人公アサンは、幼い頃に父にもらった小説『怪盗紳士ルパン』をバイブルとしているただの一般男性なんですよね。
つまり、簡単にいうと、『SHERLOCK/シャーロック』は小説のドラマ化（＋現代化）で、『Lupin/ルパン』は小説ファンが主人公のドラマ。だからこそ、『Lupin/ルパン』は主人公の行動ひとつひとつにより重みを感じるし、感情移入してしまうし、ヒューマンドラマ風なトーンが強めなんですよね。
とはいえ、ドラマ『Lupin/ルパン』と小説の関係性が薄いかというと、そうではありません。事件の内容から登場人物、作中使われている数字まで、がっつりルパン。ルパンネタ満載だし、"推理小説のドラマ化感"も強いので、小説ファンも楽しめると思います！
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シーズン2は6月11日(金)から！
シーズン2配信までもう少し！6月11日(金)の日本時間16:00からです。待ちきれない！
シーズン1は警察側の描写の魅力がイマイチだったので（観客を主人公アサンの味方につけるためだと私は思っている）、シーズン2ではそっち側も盛り上げてくれると予想。
Netflixオリジナルドラマの中でも傑作と言える作品であることは間違いない本作。残りの5話、期待を上回る展開を見せて欲しいなあ。
今見始めたら、ほとんど待たずに全10話見れますよー（羨ましい）。この機会にぜひ！
視聴はこちらから。
●Lupin/ルパン シーズン1
もしよかったらスキ♡ください。よろこび泣き崩れます、
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