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【中休みコラム②】英検1級で「賢い?けど落ちるタイプ」とは?

英検の最上位(ラスボス)である「英検1級」にチャレンジする時点で、受験者は「そこそこ賢い」といえます。英語や受験勉強に関して「腕に確かな覚えがある高学歴の方」や「帰国子女」の方がほとんどでしょう。現に私が個人指導した方は100%の確率で、MARCH+G以上の学歴の方です。現役高校生も2名ほど教えましたが2名とも華麗に合格し、今では現役の東大生と東京外大生です(将来、確実に私より偉くなります・笑)。

しかしながら、1次試験や2次試験で何度か落ちて私のところを訪ねてくる方(紹介のみ)もいまして「その共通点」に明らな傾向があるのでお知らせしておきます。

1次試験で落ちるタイプ(4要素):①語彙不足、②精読できてない(読みが粗い)、③TOEIC英語にどっぷり漬かりすぎ、④英作文の内容が幼稚。合否に関して最も直結する順でいくと『④>①>②≒③』といった順でしょうか。英検1級は、受け身オンリーの受験英語やTOEIC英語ではなく「英語で教養をアウトプットできるか?」が非常に重要なポイントになります。それを支えるのが語彙力と英作文、そして各分野の「背景知識」です。日本語で「遺伝子組み換え食品の是非」や「宇宙開発」や「移民問題」や「AI」や「自由貿易」などなどを語れないと、1次試験と次の2次試験は突破できません。よくある「英検1級の英作文指導あるある」として、論点(根拠)を「経済」「健康」「数値」「歴史」などにして「こねくり回して書きましょう」と指導する方もいますが、お題にハマる場合は合格できるでしょうが、ハマらないと合格点には届かないでしょう。「ハマり待ちの勉強」は個人的に嫌いではありませんが、英検1級1次では避けるべきでしょう。なぜなら、英作文は「じっくりと設計図を考える時間が数分間あるから」です。ハマリ待ちの勉強は「足腰が弱い学習法」なので避けましょう。(追記:ここで言いたいのは論点(根拠)を「経済」「健康」「数値」「歴史」などボンヤりとさせず「経済の何?」「健康の何?」と「wholeパラグラフ」で根拠を持ちましょうということです、あまり教えすぎると有料レベルになるので、ぼんやりとさせて自重・笑)。
2次試験で落ちるタイプ(2要素):①普段、物静かな秀才タイプの方、②コミュニケーションスキルはあるけど話す内容が薄っぺらい方です。英検2次は①のパターンの方が多いでしょう。②は、どちらかというと帰国子女タイプです。ですので①を詳しく。①はいわゆる「学校の受け身型のお勉強がメチャクチャできるタイプ」です。こういう人は、英検1級の2次試験では落ちるようなシステムになっています(笑)。なぜ、断言できるかというと、私のところに「2次を落ちてくる人」が例外なくそうだからです。サンプル数は7人もいます。学歴やお仕事は「超ご立派」ですが、英語になると「もごもご」と、何言ってるか分からないし「異様にテンパる」のです。これは、その人自身の実力ではなく文部科学省のカリキュラムの立て方に問題があると確信しています(彼ら彼女らは被害者ともいえます)。そういう人を合格させるためのアドバイスとしては「躁うつ病の、躁病になったつもりで話してください」ですとか「話すことに疲れるくらい息を長くして楽しく、自信満々に話してください」と指導、、というか「コーチング」しています。元々は高学歴の賢い方々なので「コツ」から「慣れ」の手順を教えてあげれば2-3回、指導するだけで劇的に変わります。そういう変化をみるのがワタクシ的にメチャクチャ嬉しいです(それが英語<言語>の本質ですので!)。あと、これは盲点だと思っているのですが、英検1級2次試験のために「英会話スクール」や英語ネイティヴと話す「模擬面接の講義」は受けないでください。まったくのムダです。「人生で外国人と一度も話したことがない!」という人は効果があるかもしれませんが、本質的ではありません。むしろ「1人しゃべり」の方がメチャクチャ大事です。だって、スピーチ(speech)が配点の「1/4」もありますからね。「Q&A(質疑応答)があるじゃないか!」という人もおられるでしょうが、スピーチを固めておけば、そこから脳内で加工し、リプロダクションすればいいだけです。ゆえに、英会話スクールでの英語ネイティヴとの模擬試験は無意味です。そういう暇があったら背景知識を固めてください。そして、英検1級2次に詳しい日本人に教えをこうたほうが500倍、実のある情報を得られます。というわけで、そのうち募集開始したら是非(結局、宣伝かーい!)。

Adversity is the first path to truth.

逆境というのは、真理に到達する第一番の道である。

Byron

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