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ベンゾジアゼピン減断薬 - 漸減法の「型」

ベンゾジアゼピンの漸減法についてまとめたことが無かったので改めて述べておきたいと思います。
あくまで佐々木流の定跡です。新鮮例ならばこの通りに減薬が進むこともありますが、複雑化した事例であるほどに臨機応変のアレンジが必要で、あたかもオーダーメイドの対応がなされているように見えます。しかし基盤にはこの考え方がある。そういった「型」のようなものです。

減薬・断薬の方法論について語る前に、ベンゾジアゼピンの減断薬を始めるための前提条件を述べておきます。
ベンゾジアゼピンを処方される理由となった原因疾患が完治しているか、ベンゾジアゼピン以外の治療法によって症状が良好にコントロールされていること、です(👈ココ大事)。それを待たずに焦って減薬に挑んで心身の不調を呈した場合、離脱症状が起きたのか原疾患の症状が再燃したのかの判断が難しくなるからです(多くの難治例でここが最初の躓きであると思われることが多いです)。
ベンゾジアゼピンの減薬は、ベンゾジアゼピンが不要になっているから始められるのです。

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