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ハンムラビ法典

楔形文字で彫られた石碑に以下の様な法が定められているという。
第196 条 :著名な人の目をえぐり取ったならば、目をえぐり取らなければならない。
第197条 :身分のある者の骨を折ったならば、骨を折らなければならない。
第200 条 :もしある者が身分のある者の歯をへし折ったならば、歯はへし折られる。
ハンムラビ法典である。
紀元前1792年から1750年と言うのだから相当古い。
時の王ハンムラビが「強者が弱者を虐げないように、孤児と寡婦に正義を行うために、アヌとエンリルがその尾根を上げた都バビロンで、その基礎が天と地のように安定している神殿エサギルで、土地に審判を下し、土地に関する決定を下し、虐げられた者に正義を行うために、私は尊い言葉を私の石碑に記し、私の 「正義の王 」の像の前に建てた。」と言う趣旨で晩年発布したそうだ。
(1979年ルーブル美術館編集美術館ガイドによると、「法典と言うよりも国が確固たる規律と善行を保つために王が制定した見せしめの宣告」らしい。)

現代で引用される文言の「目には目を、歯には歯を...」はここかららしい。報復法の原点である。
以来約3800年「やられたら、やり返す。」という報復法的なものを人類は続けている。

それでも倍返しはいくら何でもやりすぎだろう。
現実に起こっている中東の惨事を聞くにつれ、この石碑を眺めそんなことを思ってしまった。

Salle 227  Aile Richelieu, Niveau 0

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