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この1年間でデザインを手段として捉えるようになれた

こんにちは。rootのプロダクトデザイナーのサティです。
root Design Advent Calendar 2023
アドベントカレンダーで2度目の登場になりますが、23日目の記事を担当させていただきます🙇

さてタイトルの通り改めて別の観点で私のこれまでの1年間を振り返る形になります。
私は昨年rootジョインする前、約1年弱勉強してデザイナーになったわけですが、その頃はデザイナーになるために「いいデザインを作る」「かっこいいものを作る」といったことに頭がいっぱいだったなという状況でした。
未経験の頃はデザインは手段だよねということはもちろん学んでいたと記憶していたのですが、それを真に理解できていなかったと思います。
そして実際にデザイナーになってこの1年間、さまざまな案件を通して徐々にデザインに対する考え方が変わっていきました。

デザインを手段と捉えるようになったきっかけ

rootでの経験を通して、デザイナーの役割は事業フェーズに応じて変わるということに気づきました
美しいデザインが常に最適解とは限らないのです。
私が一番最初に入った案件では、すでに存在するウェブアプリをスマホアプリでも展開したいというプロジェクトでした。
プロジェクト自体ウォーターフォールの形で約3ヶ月という期間の制限がありました。
その中でアプリリリースに必要なミニマムなデザインをすることが必要だったので、ユーザーストーリーマッピングを作成し、その中で「絶対に必要な機能」はなにかなど、機能の優先度をつけていくことでスピード感を持って作る内容の意思決定をすることができました。
そうした意思決定によって、無闇に追加の機能を作るといったことが防ぐことができ、チームでうまく要件をコントロールしながらデザイン作成もスピーディに完遂することができました。
もちろんいろんな機能を実装することで理想の体験を作り上げることはできますが、実際に現場で働いてみると「今は全部は詰め込めない…」となりますし、それ以上にある程度制限をしていかないと意思決定の時間がいたずらに増えてしまうということが想像できました。
この案件を通して「目的に応じてどこまでデザインするかが違う」という考えを理解することができました。

数ヶ月後、アプリのファーストリリースがされた後に再び同案件にアサインされ、追加の機能開発に着手をしました。
この段階ではサービスのフェーズが一歩前に進んで、「あったら嬉しい機能」を作っていきました。
ユーザー体験をより良くするための機能追加であり、「サービスをもっといろんな人に使ってもらいグロースをする」ために理想のユーザー体験に向かって突き進んでいきました。
この時は「実現したい体験/機能を深ぼっていく」ことが期待されていたと感じました。

同じサービスの案件の違うフェーズに携わったことで、「事業フェーズに応じてデザイナーに期待されること」が違うということを身をもって体感することができました。
さらにいうと、実は求められていることが違っていても向かっている目標/ゴールは一貫してサービス/プロダクトを成長させることに貢献できることが求められていることも体感できました。
そして、最終的には「ビジネスの成長を促進するためにデザインを一手段として捉える」ということではないかと理解できました。

デザインへのアプローチの変化

「ビジネスの成長を促進するためにデザインを一手段として捉える」という意識を持つようになり、デザインへのアプローチも変わりました。もはや、単に「デザインをする」ことではなく、「目的とらえて、アクションを起こす」ことの重要性を理解してきました。
この考え方の変化によって無意識に、闇雲にデザインをするということから「成果を意識してデザインする」というマインドに切り替わったり、デザイナーという役割に閉じた立ち回りではなく、徐々に越境することができるようになったと感じています。
他の案件の中でもしっかりと事業に貢献できるという信頼感を得られるようになったと思いますし、そうしたことが認められてチームの中でのデザインの方針の決定に自分が中心となっている場面が徐々に増えています。

現場に入ることで未経験の頃と比べて、デザインをするというより、何かコトを進めるための手段としてデザインをしているという考え方に変わりました。
rootでさまざまな事業のさまざまなフェーズに携わることができたことがこの気づきに到達することができた要因の一つでもあるなと強く感じています。


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