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人生で無駄なことは1つもない

前職が倒産してから1年近く単発の仕事以外はしていなかったが、今年1月の終わりから短期間だけど税務署関係の仕事が決まって行っている。

当初予想していたポジションとは異なる来場者の人の受付・案内係に配属されたのだが、同僚の人から意外な言葉をかけられた。

「ゆかり(仮名)さんのアナウンスはとても丁寧で聞き取りやすいですね!」

自分の声はどちらかというと低くてハスキーな声に近いと自覚していたので、まさか私の声が褒められるとは思ってもいなかった。

よく考えてみると、前職のホテルやデパートでの職務経験が影響しているのではないかと思った。特にデパートではお客様との接し方に非常に厳しく、言ってはいけないフレーズや立ち居振る舞いにもうるさかった。NGワードやダメな振る舞いを見つけられるたびに課長やセクションリーダーの社員さんに何度叱られたことか。叱られるのが怖くて防御策として習得していった気がする。なかなか慣れることができず、自分には接客業は合わないと痛感した。

でも、環境が変わって私のふるまいをほめられたことで合わない職種の経験も無駄ではなかったのだと実感した。顔を合わせるのも怖くて仕事に行くのも憂鬱になっていた原因にもなっていたセクションリーダーさんには今になって感謝の気持ちでいっぱいである。あの時私を叩いてくれなかったら、接客スキルも身につかなかっただろう。

今までを振り返ってみて、これまで望まないものも含めて20回前後転職してきたけど、これらはしっかり今の人生につながっていて、無駄なことはなかったのだと確信した。解雇を伝えられた時はくやしさと共に社長や上司に恨みの気持ちを抱いたけど、この解雇がなかったら新しい世界を見ることはできなかったと思うし、いろいろな経験をする機会もなかったと思う。家庭の事情で地元に戻った時は絶望感しかなかったけど、後々考えると自分の可能性を広げ、新たなチャレンジをするきっかけづくりができたような気がする。もし地元に戻らずそのまま生活していたら、最悪社会から外れ生活保護をたよりにみじめな生活を送っていたかもしれない。

順風満帆な生活を送っている人たちからみると、私の人生はまとまりのないその日暮らしな人生に見えるかもしれないけど、その分たくさんの経験を積んだし、環境適応力も他の人よりは強いと思っている。逆にレールに沿った人生送っている人の方がピンチに陥った時あたふたして思考停止に陥ってしまう確率が高いと思うよ。

よい事も悪いことも人生に無駄なことは1つもない。人生は多くのことを経験した人が最終的に勝つと思う。

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