短歌「救済論的滑り台」(29首)
「髪切って、侵略するの、仕方なく。」仕方ないことだ、春なんだから。
足りないと繰り返すだけの機械でも浄土を待ってるノイズ文学
「席に着け、これから描いてもらうのはどちらからでも消費できる絵」
オフィスでは郵便の人もドランカー「宛先ばっかり書いてあるのよ」
紙束をマッハで数える銀行員、真実はひとつセカイ☆征服
「宇宙には何でもあるよ」「amazonも?」「飛田新地も東京タワーも」
教会の壁の張り紙「気をつけよ、隣人の都市はそっとされたし」
揺れ出した電車の中吊り広