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Screaming for Vengeance -復讐の叫び- (Judas Priest) #私を構成する42枚 より

#私を構成する42枚
より16枚目の紹介はJudas Priestの『Screaming for Vengeance』(1982年)です。

ヘヴィ・メタルとは何か、と問われた時に薦めるアルバムの一つが、この『Screaming for Vengeance -復讐の叫び-』です。

ジューダス・プリーストというバンドはメタルゴッドとも言われる通り、そのジャンルを代表するバンドと言って良いでしょう。
数々の名作がありますが、私的に一番影響を受けたのはこの作品です。

ロック系のアルバムにとって1曲目に配置する曲は特に重要だと思っています。
この作品は『The Hellion』という叙情的なインストナンバーから名曲『Electric Eye』の印象的なギターリフへと続きます。
これが鳥肌ものなのです。
アップテンポでキメもかっこいい、1曲目にぴったりのナンバーです。

続いて激しいドラミングから始まる3曲目『嵐の出撃 - Riding on the Wind』は、序盤からボーカルのロブ・ハルフォードが得意のハイトーンで金切声を張り上げます。
やや静的な強さの『Electric Eye』からパワー全開になる感じです。

4曲目の『ブラッドストーン - Bloodstone -』はギターリフから始まるミドルテンポの曲。
こちらもシンコペーションがよい感じでフックになって体が動いてしまうリズミカルな曲です。

5曲目、6曲目は箸休め的な感じでしょうか。
それほど印象的な曲ではありませんので割愛します。

レコードではB面の1曲目となる、アルバムのタイトルトラック『復讐の叫び - Screaming for Vengeance -』です。
曲名からも想像できる通りの激しい曲です。
A面最後のモヤモヤを払拭する、エンジン全開のザ・メタルな曲です。

この曲の最後から8曲目の『ユーヴ・ゴット・アナザー・シング・カミング - You've Got Another Thing Comin' -』へのつなぎ方も秀逸です。
ヘドバンの後は8ビートなノリノリメタル的ロックンロールといった感じでしょうか。
これがクセになるくらいにカッコいい。

9曲目は箸休めかな…

最後の10曲目『Devil's Child』はこのアルバムを振り返る時間です、といった感じの、ある種の余韻を味わう時間に使用する曲のように感じます。
大団円的な。

このアルバムのミックス的特徴としては、何よりもギターの音がドライだというところでしょう。
砂漠でレコーディングしたのか、と思えるくらいに乾燥したサウンドが、とても攻撃的で魂を刺激します。
いわゆるドンシャリぽいのだけど、ミドルの音もしっかり効いている、とてもかっこいい音の処理だと思います。