アイツ以外は恐くない

始まった一回戦。
まずは自分から手を出す事、絶対に下がらない事を言い聞かせ、コートに送り出す。

始めの合図が主審からコールされ、間合いを詰めるのか詰めないのかを迷う両者。
「待つな!自分から行く!」
親父の声に反応し、前進しながら右の中段蹴りから、正拳突きの連打、手数で押すも数秒でピタッと動きが止まる(笑)
ん??なんで止める??
そう思った瞬間、相手が前に出ようとする。
「止めろ!」と叫んだ瞬間、またも声に反応し、前蹴りで相手の前進を止めて、間合いを保つ。

その後も何度かエアポケットはあったが、恐れることなく前進し続け、ストレートの判定勝ちで2回戦へ。
試合終了後、「よく恐がらないで前に出たな(*^^*)」と、声をかけると・・・
「アイツに比べると怖くなかったよ」

そう・・・もし勝ち上がれば、準決勝でアイツと対戦する。この時親父は、まさか初出場の今大会が、息子の格闘技人生を大きく左右するとは、夢にも思って無かったのです。

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